〈市場予測〉駿河屋、『一人ひとりの価値』に中古事業者も対応を

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〈市場予測〉駿河屋、『一人ひとりの価値』に中古事業者も対応を

2017年01月12日

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駿河屋(エーツー) 杉山綱重社長駿河屋(エーツー) 杉山綱重社長

フリマアプリの影響でリユースすることが一般化してきており、2017年はリユース市場が明確に広がるでしょう。

ただ、日本人は豊かになってありふれたものを手に入れても嬉しくなくなっています。「大量生産された安いものを皆が買って持っている」というのは20世紀型のモデル。2020年になればさらに豊かになり時間的余裕が増えるでしょう。その中で「一人ひとりにとっての価値」が重視されるようになる。

例えばチケットの二次流通が叩かれていましたが、急速に巨大な市場ができたのはそういうことにお金をかける人が増えたということ。ある人にとっては目の前で演奏してもらうことに価値があるから元値の30倍でも払える。逆に悪い席なら要らないから売る。日本人が満たされ過ぎ、ネットが隅々まで行きわたったりツールが整備された結果、「自分にとっての価値」に基づく消費を行うようになりました。

中古事業者もこういう変化に対応していくだけです。例えばホビー商品を売る。1980年代や90年代のレトロなおもちゃは今人気で、価格が高騰しています。当社も「駿河屋」の屋号で実店舗の展開をはじめましたが、それぞれの店舗でアニメグッズやアイドルグッズ、レトロゲーム、フィギュアなど「ある人にとって価値がある」商材を扱っています。

Keywords

  • 「一人ひとりの価値」で消費
  • 紙や光ディスク発行無くなる
  • AIでオートメーション化

紙やディスク無くなる

書籍やDVD、ゲームが今後、紙や光ディスクで発行されることがなくなっていくと予測しています。例えば映像作品。映画館で上映後にDVDで発売するというのが資金回収のスキームで、それを前提に作品が製作されてきた。しかし今後は、ネット配信が盛んになり光ディスクで発売される仕組みは主流ではなくなるでしょう。

書籍もゲームも映像も、既存のビジネス自体が成り立たなくなりつつあります。変化が起こる時は急激に起こる。無くなるんだとすれば、先に述べたホビー商品のように、それ以外のもので展開しなければならないでしょう。

会社概要
本 社 静岡県静岡市
事業内容 ネット通販と実店によるメディアリサイクル事業
売上高 178億2100万円

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407号(2017/01/10発行)5面

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