PCのイオシスが『スマホで年商37億円』に至った3つの決断

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PCのイオシスが『スマホで年商37億円』に至った3つの決断

2017年05月19日

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創業は平成8年。大阪で産声を上げたイオシスは中古PC店を展開して頭角を現した。しかし、メイン取り扱い商品を中古スマホに切り替え、今では年商37億円の内70%ほどを稼ぐまでに育てている。2014年にはCCCのグループ入りも果たし、今まさにシナジーを生み出そうと取り組んでいる。時代の流れを先読みしながら、スケールさせた決断に迫る。

社内のビリヤード台に向かう中本直樹社長社内のビリヤード台に向かう中本直樹社長

第一の決断 「PC屋ではあかん」

アイフォーン3Gが発売された2008年頃、イオシスの中本直樹社長はアイフォーンを幹部社員に配った。

「これからPC市場は落ちる。PC屋という意識でいたらあかん。これからはアイフォーンをつかってメールも送るように」

中古PCを中心に取り扱ってきたイオシスだが、中本社長はそこに留まるつもりはなかった。大手のリユース企業がそろりと中古携帯に興味を持ち始めたのを潮に、速攻で中古携帯のバックヤードパッケージ「エコケー」をつくった。PCで培ったノウハウをベースに携帯のデータ消去やクリーニングを代行するサービスをリリースしたのだ。

将来性のある市場のため、資本力のある大手が参入する。その裏方を行うのが生きる道だと、中本社長は考えた。

第ニの決断 CCCグループ入り

しかし実際は「時期が早すぎて、ほとんど取り合ってもらえなかった」(中本社長)。そこでイオシスはエコケー事業を売却。「売れることを自力で証明する」ことに。まずは中古スマホの小売で強くなることに方針転換し、秋葉原のメインストリートに出店もした。現在大阪と東京に7店を置いているが、最も売る店は中古スマホを月間1億円販売している。

そうこうしている内に時代が追いついてくる。中古スマホに強いイオシスに関心を持つ企業も当然出てくる。

中本社長も「最終的には大きなところが強くなる。レバレッジを効かすためにシナジーがある企業のグループに入ろう」と考えた。最終的に握手したのはTSUTAYA1400店を擁するCCCだった。

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415号(2017/05/10発行)10面

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