商品データ共有、独自の物流網など目指す − 日本什器備品リユース業協会(JAFRA) 

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「インタビュー」

商品データ共有、独自の物流網など目指す − 日本什器備品リユース業協会(JAFRA) 

2017年10月03日

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スペシャルINTERVIEW

中古オフィス家具業界、初の団体に

中古オフィス家具業界特有の課題解決を目指し、日本什器備品リユース業協会、通称「JAFRA(ジャフラ)」が8月に立ち上げられた。発起人はオフィスバスターズ、リステージ、マゴズハンド3社の代表で、同協会の代表理事にはリステージ・高鉾龍社長が就任した。理事3人に立ち上げの経緯や取り組む課題について語ってもらった。

−−代表理事の高鉾さんから自己紹介をお願いします。

高鉾 リステージの高鉾です。業者向け中古オフィス家具のリアルタイムネットオークションを毎週金曜開催し、1回出来高は1200万〜2000万円で推移しています。その中で業者さんと深い関わりができて、「業界のためになる事業をやっている」という意識が非常に強くなってきました。これが約1年前で、JAFRA構想の始まりですね。

代表理事のリステージ・高鉾龍社長代表理事のリステージ・高鉾龍社長

色々考え・調べていると中古オフィス家具に関する協会が存在しないことに気が付きまして。更に調べると、7〜8年前に経済産業省が中古オフィス家具業界に関する委託調査報告を行い、調査レポート・有識者会議の内容を公開していました。これを見ると「業者仕入れの場があった方が良い」、「1000坪くらいのオークション会場があった方がいい」等、当社がやってきたことも偶然話し合われていた。しかし多くのことは、残念ながら実行されていない。何回も読み返している内に「これをやるのはまさに自分だ」と思い、協会設立を決意したんです。

天野 オフィスバスターズの天野です。オフィス家具・OA機器の買取販売がコア事業で国内約35店舗と法人営業、また内装・電気工事等を行っています。ちょうど高鉾さんから私と宮内さんに初めて声かけてもらったのが半年くらい前でしたね。BtoCの中古業界団体はあるけど、オフィス家具のようなBtoBのものはなく、盛り上げていくべきじゃないかなと思って賛同した次第です。

理事のオフィスバスターズ・天野太郎社長理事のオフィスバスターズ・天野太郎社長

宮内 オフィス家具買取販売・廃棄ソリューション等を行う、マゴズハンドの宮内です。もともとオフィス家具メーカーのプラス社子会社「プラス・ロジスティクス」に所属し、メーカー内でのリユース事業立ち上げを実施。6年ほど前に独立して現在に至ります。全国にパートナー(オフィス家具業者)のネットワークができて、自分らしい立ち位置でリユースをサポートできればいいなと思いまして。今回高鉾さんからお話をもらい、快くお手伝いさせていただくことになりました。

理事のマゴズハンド・宮内秀緒社長理事のマゴズハンド・宮内秀緒社長

商品データの共有
若手教育にも活かす

−−この協会ではどんなことに取り組んでいくのですか。

宮内 まずは入会する企業さんと話し合い意見を拾い、横のネットワークをしっかり作ることが第一ですよね。

高鉾 ええ。その後やることは様々ですが、大きな目的としては中古業界内での製品情報・スキルの共有だったり、独自の物流網を作りたい、という思いがあります。

情報共有は、ひいては中古業界の品質向上に繋がると考えます。例えばメーカーAのチェアは2年くらいでリクライニングが壊れてしまうとか、中古をやる上で知っておくべき商品情報があります。現状だと、中古業者さんは各社それぞれの情報として扱っている。共有できれば、中古オフィス家具業者が提供できる品質って、もっと向上できると思うんです。さらには製品の故障・不具合が出やすい箇所をデータ化して、改善するようメーカーに訴えることができれば製品の品質自体が上がる。

天野 これを教育ツールとしても活用したいですね。

高鉾 中古業界に入って1〜2年くらいの人たちって、売れると思って買い取ったら、見た目にはすぐ分からない故障があって実は再販できなかったという失敗がよくあるんですね。その情報をデータにして彼らに伝えられれば、次世代の若い人たちがどんどん育っていきますよね。

天野 当社も新しい人材に対して研修をしていますが、どちらかというと営業系の教育が多い。JAFRAでやろうとしているのは、商品自体と、施工、廃棄(リサイクル)、物流など現場に近い教育の部分が大きいですね。業界全体を巻き込んだレベルアップが協会を通じて行えれば、品質基準が出来上がる。そうするとユーザーからの信頼感も高まるので、結果的にオフィス家具の二次流通も盛り上がると思います。

20年に向け物流ひっ迫
〝共配〟など必要

−−先ほど物流網を作りたいというお話もありましたが。

宮内 私達は物流をものすごく重視していまして。いまネット通販がこれだけ盛んですが、大手運送業さんが大きなモノを運ばなくなってきている。多分ネットでオフィス家具を売る業者さんも困っていると思うんです。モノは右肩上がりで流通するのに、対応力が落ちているというようなイメージを持っています。

天野 特に2020年まで、物流業自体がどんどんひっ迫するじゃないですか。大手企業は物流子会社を作ってやるという手はありますが。そういう意味では中小事業者が多い什器備品のリユース業界は、おそらく共同配送の仕組み等を作らないと生き残りが難しいと思うんです。だから個人的にも、ここでまとまらなければと考えています。多くの業者さんからのニーズも増してくるので、機運としては非常にいいタイミングかと。

高鉾 だから我々として担っていきたいのが、「独自の物流網」という機能なんです。JAFRAは専門業者・リユース店等が「正会員」。あと必ずついてまわる廃棄・鉄資源関係、作業施工、そしてキーになる物流部分で収集運搬業者に協力いただき、「賛助会員」として迎えます。

オフィス家具業者単体では買取・廃棄等の案件をやれるキャパシティが限られているので、忙しい時にはお客さんの依頼を断らざるを得ないこともあります。そこで他のオフィス家具業者や、作業・運搬業者等を集めたJAFRAのネットワークを活用してもらえばと思います。例えば案件自体を他の買取業者とシェアしたり、忙しくても作業・運搬業者を通じてちゃんと仕入れができる。かつお客さんの要望に応えきることで、パフォーマンスを落とさずビジネスを継続できると思います。

協会概要
協会名:JAFRA(一般社団法人 日本什器備品リユース協会)
設立:2017年8月1日
代表理事 高鉾龍(株式会社リステージ 代表取締役)
理事 天野太郎(株式会社オフィスバスターズ 代表取締役)
理事 宮内秀緒(マゴズハンド株式会社 代表取締役)
所在地:東京都中央区新川1-6-11 ニューリバータワー11F

高鉾龍(代表理事)1977年生まれ、富山県出身。26歳の時に買取専門業者としてリユース業を始める。2009年に株式会社リステージを創業し、2012年には埼玉県三郷市にて中古オフィス家具を扱う古物市場運営を始める(2015年埼玉県八潮市に移転)。2016年10月、古物市場を電子化したリアルネットオークションをスタートし、現在に至る。

天野太郎(理事)1970年生まれ、愛知県名古屋市出身。熊本県立熊本高校、名古屋大学経済学部卒業。丸紅株式会社入社。30歳でオフィスバスターズの前身となる株式会社アトライ(事務機器の輸出業)を創業。31歳でテンポスバスターズとともに、オフィス用品のリユースを行うオフィスバスターズを創業し現在に至る。

宮内秀緒(理事)1959年生まれ、一級環境管理士。大手オフィス家具メーカー物流子会社で自ら考案したオフィス什器のリユースリサイクルシステムを構築し運営に携わり多数のメディアに取り上げられる。大口物件等での遵法対応・環境メリット・コスト効果で多くの企業から評価を得る。2012年1月に独立し、マゴズハンド株式会社を設立。現在に至る。

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424号(2017/09/25発行)9・11面

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