国内最大手フリマアプリのメルカリ、年間商品流通額4000億円に迫る

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国内最大手フリマアプリのメルカリ、年間商品流通額4000億円に迫る

2018年05月28日

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メルカリ流通4000億円迫る

フリマアプリのメルカリ(東京都港区)の年間流通額が4000億円に迫りそうだ。6月19日に東証マザーズに上場するにあたって明らかになった。同社は平成25年7月に、オールジャンルのCtoCマーケットプレイスを開始してから、急速に成長を遂げている。累計ダウンロード数は今年3月末には1億件を超えた。

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6月19日マザーズに新規上場 中古市場けん引のフリマアプリ

メルカリの平成30年6月期第3四半期までの流通額は国内外合計で2660億円。3Qは1000億円で順調に伸びていることから、このまま推移すれば4000億円に迫る勢いだ。前期売上高は、前年比73%増の212億円となっている。

2016年のCtoCの市場規模は5093億円(本紙推計)に拡大しており、中古市場のけん引役となっているのがメルカリだ。著しい成長の理由は、スマホに特化した「簡単・手軽な」個人間中古品取引のプラットフォームを消費者に提供した事。「実店舗に行くのは面倒」「ネットオークションは煩雑で難しい」などの、中古品を売る上での課題を解決した。

メルカリは簡単なプロセスで「3分以内」に出品できる上、過去の取引データを引用して「売れやすい価格」の提案なども行う。

全ジャンルを扱うが、中でも強いのがレディース。26・2%を占めている。エンタメ18・0%、メンズ16・9%がそれに続く。特定商品の出品をより簡便にしたメルカリメゾンズ(ブランド品)」「メルカリカウル(メディア)」なども成長を後押ししている。今後は、女性関連商品以外のカテゴリも強化していく方針だ。

米国でも勝てるか 競合にFBやイーベイ

メルカリは国内でも 成長余地が大きいとしているが、本丸は人口の多い米国だ。平成26年9月に米国事業を開始し、経営リソースを集中的に投下している。創業者の山田進太郎氏が米国に渡って自ら指揮をとり、フェイスブックのバイスプレジデントだったジョン・ラーゲリン氏も獲得した。米国にあわせたローカライズを行うべく、現地で優秀な人材も集めている。

米国での累計DL数は平成30年3月末には3750万件に達し、同3Qで60億円の流通額。すでに手数料10%の課金を始め、採算性のあるモデル構築にも着手している。今後もプロモーションに力を入れる。
だが、日本での勢いそのままとはいかない。迎え撃つ米国には既にいくつかの有力なライバルがいる。

世界最大級のECモールで、オークション機能も持つイーベイ、SNSのフェイスブックも売買のプラットフォームを用意している。掲示板型のオファーアップレットゴー。カテゴリ特化型ではポッシュマークなどもある。先行するサービスの牙城が切り崩せるか、メルカリの手腕が試される。

第440号(2018/05/25発行)1面

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