ブランドリユースのマックスガイ社長インタビュー 「情熱持って」接客し集客

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ブランドリユースのマックスガイ社長インタビュー 「情熱持って」接客し集客

2018年06月04日

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「情熱持って」ファン作り
マックスガイ 矢内 芳則 社長

マックスガイ 顔写真.JPG

【プロフィール】
1956年生まれ。福島県出身。1979年に明治大学商学 部卒業後、 松下電器商学院に1年間入寮。その後、 家業である矢内電機株式会社入社。1998年に同社代 表取締役に就任。2001年に社名を株式会社マックス ガイに変更。家電販売からビデオレンタル、インタ ーネットカフェ等の事業を経て、2007年から貴金属 等の買取専門店「ザ・ゴールド」を展開。現在は、 株式会社マックスガイホールディングス代表取締役 を兼任する。

通算約500回。これはマックスガイ(東京都中央区)の矢内芳則社長が、社員に向けて送ったビデオレターの数だ。同社は買取専門店「THE GOLD」(ザ・ゴールド)を79店展開。ブランド古物市「東京エムジーオークションbyJWA」も主催する。「情熱を持って取り組む」大切さを語る矢内社長に、今後リユース市場の中でどのように戦っていくかを聞いた。

〝売る気のない〟人を掘り起こしていく

――79店と店舗数も多いですが、スタッフとのコミュニケーションはどのようにとっていますか。

矢内   私以上に社員から手紙をもらっている社長はいないと思います。社員一人一人の誕生日に手紙を送るんですが、その返しもありますし、全店に向けて毎週1回ビデオレターを送っていて、その感想文も返ってきます。

――なぜビデオレターなのですか。

矢内   きっかけは、あるテレビを観ていた時。ある会社の20代くらいの社員が出ていて、「あなたと社長の距離感はどれくらい?」と質問されていたんです。すると、「火星ぐらい離れている。社長が何を考え、会社をどういう風にしたいのかわからない」って言うんです。それを観てハッとし、やはり自分の考えはエリアマネージャーを通して間接的に伝えるのではなく、これだけ映像やインターネットがあるのだから、そういうものを使って伝えていかないとと思いました。

――ビデオレターはどんな内容ですか。

矢内   毎週テーマを1つ決めて10~15分くらい話します。過去には「なぜザ・ゴールドを始めたか?」「マックスガイの社名の由来」などをテーマにしました。第1回が2008年7月16日。今日も撮影でしたが492回まで来ました。先ほどの感想文というのは、今まで聞いたビデオレターの中で一番心に響いた話を選んで感想を書いてもらうわけです。人はインプットでは育たない。アウトプットして初めて育つ。スタッフには常に色々なアウトプットをしてもらっています。

――スタッフとの距離感を近づけられている感触はありますか。

矢内   1ヵ月前に入社した北海道の社員でも、こっちに来れば「あ~ビデオレターを観て知っています」と言われることも。また、感想文の中には自分の思いの丈を綴る人もいます。こちらが打てば、きちんと響くんだなと思いました。そういう感触があるからこそ、500回近くまで続けてこられたんだと思います。

古物市は2・8億円他社出品増えている

――5月の期末も近づいていますが、業績は。

矢内   今期売上高は48億円の見込みです。全国のザ・ゴールドでは地金、ダイヤモンド、時計、ブランドを4本柱に個人のお客様から買い取っています。小売もしていますが2店とネットだけで、全体売上の1割くらいしか占めていない。メインはオークションでの売却や、地金商など業者間取引です。

――御社が主催する「東京エムジーオークションby JWA」ですが、最近の賑わいは。

矢内   最初は2015年9月に自社だけでスタートし、ちょっとだけやってそれから休会しました。その後2016年9月からJWAさんと一緒に東京エムジーオークションbyJWAをやっています。先月の出来高は2億7900万円。自社出品からは1・7億円くらいで、他社からは1億円くらい。普段は、時計と宝石を合わせて1回に2・5億円を目指しています。今月は当社決算月のため、貯めていたものを出せました。過去最高の3億2400万円の出来高でした。発足当初は8:2くらいで自社出品が多かったのですが、今では 6:4くらいと、他社出品が増えています。出品点数は、時計・宝石はそれぞれ1箱10点が150箱ずつくらい。1回に参加されるバイヤーは、時計が40社以上、宝石が20~30社です。

「電話は命がけで」

――御社は今後のリユース市場をどう捉え、どのように戦っていきますか。

矢内   2年前の業績が厳しかった頃、最高で100以上あった店舗を現在の79店までに減らしました。その際、非常にフリマアプリやネット買取サービスも気にしましたけど、私がいつもスタッフに言っているのは、「我々の仕事は近隣店のお客様を奪うことではなく、未だかつて買取店をご利用されていないお客様をどうやって掘り起こしていくか」、ということ。

――掘り起こしとはどのように。

矢内   売る気満々の人から買い取っても儲からない。そういう人はネットも含め何軒も回りますから。だから、売る気のない人から買い取るほうが儲かります。世の中の8割くらいの人が買取店を利用したことがないと聞きますね。そこで大事なのは、やはり人。「あの人が働いているなら行ってみようかな」と思わせるような何か...例えば窓を磨いたり、水を撒いたり、花壇の手入れをしたり。そういうのって人はよく見ている。私も「これが答えだ」とは言えないですが、とにかく当店のファンを掘り起こしていきたいです。

――確かに、「人」は大事ですよね。接客面で大切にされていることは。

矢内   「電話は命がけで受けましょう」とよく言います。客層は50~70代が中心ですが、特にご年配の方は「この店はどういう店かな?」と思って電話されるわけです。その時の受け方が大事で、パッと立って「お電話ありがとうございます!」 と笑顔で言えば、お客様からするとお辞儀が見えるんですよ。逆に横柄な態度なら、横柄さや、足を組んでいるかどうかまでわかる。だからスタッフには、「お辞儀して電話を受けてください」とも伝えています。当社ではマックスガイスピリットとして「情熱を持って取り組もう」と伝えています。お客様に情熱を伝えれば、「あ~気に入った!ファンになった!」となってくれるもの。私も熱を持ってやることが大好きです。

着物を新たな柱に

――最近注力していることは。

矢内   当社の買取りは 店頭買取が圧倒的に多いですが、そこにプラスオンで出張買取を打ち出しています。昨年1月から着物の買取りを強化し、徐々に計画に近づいてきました。 先ほど4本柱と言いましたが、もう1つの柱に着物を据えていきたいです。着物の買取りとなると、100着以上持っている方もいますから、依頼の半分近くは出張買取です。当社店舗の多くは郊外のロードサイド店舗が中心ですが、銀座店のような都市型店においても潜在的に良質な着物をお持ちの方が多く、出張依頼も増えている。1着の買取単価は安いもので100円~ですが、1店で月10万円買取る所もあります。当然、地金と比べれば小さいですが、10万、20万円と膨らんでくれば非常に大きい。着物にはその人の思い出や人生の歴史が詰まっているでしょうから、1着ずつ丁寧に見ていく。そこを大事にしていきたいです。

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第440号(2018/05/25発行)7面

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