『なんぼや』5期目で売上高260億円を計画 ― SOU 嵜本晋輔社長

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「インタビュー」

『なんぼや』5期目で売上高260億円を計画 ― SOU 嵜本晋輔社長

2016年01月10日

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中古ブランド品等の買取専門店「なんぼや」、「ブランドコンシェル」を39店展開し、驚異的なスピードで成長しているのがSOU(大阪府大阪市)だ。買取った商品の大半を自社の業者間オークションで売却するモデルで、4期目で既に156億円を売り上げ、業界トップのコメ兵に次ぐ規模だ。高価買取が当たり前の市場で「価格で戦わず、人で勝負する」と嵜本晋輔社長は話す。急成長の秘訣を聞いた。

SOU 嵜本晋輔社長SOU 嵜本晋輔社長

――昨年12月に東京オフィスを「品川シーズンテラス」に移転されたばかりだそうですね。初めて来ましたが、広いですね。

ワンフロアで1500坪あります。ここには、バックオフィスや古物市場の「スターバイヤーズオークション」の会場、研修、カフェスペースもあり、みんなで料理を作ることもできます。

――1人で集中して仕事ができる個室とか、IT企業のオフィスみたいですね。カフェには書棚もありましたが。

あれは、経営に関するものやブランドの歴史について学べる本など600冊ほど揃えています。

「なんぼや」の1号店開設は2007年だが、SOUを設立した2011年以降の売上高はほぼ毎年2倍のペースで伸びている。同社はこれまで、あえて小売りを行わず買取専門店を展開することで、短期間に店舗を拡大してきた。そして2014年には予約ができる買取専門店「ブランドコンシェル」も立ち上げている。

接客重視で買取成約率85%

――「なんぼや」の名前は、中古ブランド業界では急成長企業としてよく話題に上ります。売上高は?

前期の売上高は156億円でした。ただ、決算期を変更しましたので、9ヵ月での実績になります。

――とすると、年度換算すると200億円を超えますね。まだ4期目ですが、なぜこんなに短期間に成長できたのでしょう。

ヤフオクやフリマアプリなどにより、リユース市場自体が拡大傾向にあったことが大きいと思います。その分、リユースに対する抵抗感が薄れ、利用者が増えたので、うちも伸びられたと思っています。

――確かに市場は拡大傾向ですが、御社ほど伸びた会社はありません。買取専門店というのもポイントでしょうか。

そうですね。買取専門店は初期投資も低く抑えられますので、店舗展開もしやすいですしね。昔、小売りもする店を出したこともあるんです。15坪ほどのお店に在庫で7000万~8000万円くらい置いて、1日20万~30万円の売上がありました。でも、力が分散するんですよ。販売の接客をしていて、買取りのお客さまを逃してしまったりしたので、非効率だと感じました。

――成長に手応えを感じたのはいつですか。

SOUを設立して2期目でしょうか。当社はWEBで来店を促す集客を行っているのですが、訪問者数や来店率など集客が安定してきましたからね。

――しかし、ブランド品は買取競争が激しいですから、集客できても他に流れるのでは。

成約率は85%前後です。90%を目指そうと言っているんですけどね。接客したにも関わらず買取りを逃した金額は年間で70億〜80億円にもなります。これをなくしていくだけでも伸びる余地があると思っています。

――なぜそんなに成約率が高いんですか。

他社で10万円と言われ、当社で7万円の買取額しか提示できなかったにも関わらず買取れることがよくあるんです。ブランド品のように定価があって、中古の相場もしっかりしている商品は、どこも似たり寄ったりの買取価格になる。一般的には一番高いところに売るのが自然だと思うのですが、そうでない面もあるんです。

――というと?

買取価格だけでなく、お客さまはその価格になった理由や、コンシェルジュの価値も見ているということです。買取価格が他社より低くても、その人間に売りたいと思わせることが大事だと思っています。うちは価格で戦わず、人で勝負すると言っています。

――ただ、接客を重視すると、買取りに要する時間がかかりますよね。お客を待たせてしまいませんか。

確かに接客時間は1組概ね20〜30分はかかります。ただ、当社では集客は本社のデジタルマーケティング部が行いますし、電話等のお問合せは、カスタマーサポート部が対応しますので、店舗は接客に専念し極力お客さまをお待たせすることがないようにしています。また、予約もできる「ブランドコンシェル」もありますので、お待たせすることなく対応することもできます。

後発のSOUはブランド品という高価買取競争が激しい市場において、接客力で勝負をしてきた。そのため、独自の接客手法を構築するとともに、バイヤーの育成に力を注いでいる。同社で年1回開かれる「接客コンテスト」は、その象徴とも言える一大イベントだ。この日のために、全店をクローズし全社員を会場に集めることからも、同社の力の入れようが伺える。

個性をいかす6つの接客指針

SOU 嵜本晋輔 社長 プロフィール
1982年大阪府出身。元Jリーガー。2001年よりJリーグ、ガンバ大阪に在籍。引退後、父が経営していたリサイクルショップで経営のノウハウを学ぶ。2007年にブランド買取店舗「なんぼや」を関西でオープンし次々と店舗展開。2009年には東京進出を果たす。2011年に株式会社SOUの代表取締役に就任。


会社概要

株式会社SOU
本社: 大阪府大阪市北区大深町4―20グランフロント大阪タワーA16F
設立: 2011年12月28日
事業内容: オークション・ショップ・ECサイトの運営
店舗数: 39店

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383号(2016/01/10発行)11面、13面

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