中古ブランドで年商100億円目指す ― ギャラリーレア 太田延彰社長

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「インタビュー」

中古ブランドで年商100億円目指す ― ギャラリーレア 太田延彰社長

2017年03月21日

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2015年シンガポール出店
「日本で買って世界へ売る」

中古ブランド店等を国内9店、シンガポールに1店展開し、年商約66億円を上げるギャラリーレア(大阪府大阪市)。チャイナショックや英国EU離脱表明を巡る円高の影響で市場に逆風が吹いた中、経営資源の選択と集中で前年の売上をキープした。太田延彰社長は、「日本で買って世界へ売る」と今後の方針を話す。

ギャラリーレア 太田 延彰社長ギャラリーレア 太田延彰社長

――展開している業態を教えてください。

ブランド品の買取販売店「ギャラリーレア」を国内7店とシンガポール1店、機械式時計専門店「タイムゾーン」を国内で2店展開しています。

――御社は高価格帯中心の品揃えを作っているようですね。

ギャラリーレア業態でいうと、単価が数十万円から数百万円、ハイブランドで状態の良いものを揃えています。最近だと「エルメスの店」というイメージが付いてますね。低単価品やコンディションが〝ギャラリーレアブランド〟にそぐわない商品は、自社運営のブランド古物市場で売却しています。

――なぜ高価格帯を?

競争の少ない、ニッチな領域で商売をしていくためです。この業界は参入障壁が高くないので、プライスゾーンが低いほどライバルも多くなりますが、逆に高いと減るんです。最近ではフリマアプリ等のCtoCが増えてますが、ここでエルメスのバーキンだとか100万円のロレックスを、顔の見えない個人から買うには勇気が要りますよね。高価格帯を扱うことがCtoCとの競争を避ける面もあると考えてます。

経営資源の選択と集中
免税売上減の影響緩和

――前期の業績は。

2017年2月期は、前年の約66億円とそう変わりません。前期は業界全体として免税売上の陰りや円高による打撃をモロに受けましたが、当社はなんとか売上をキープできそうです。

これは人材・商品の選択と集中を図ってきたからだと思います。2015〜2016年に出店を増やしたのですが、市況が悪くなりました。そのため採算を重視し、果たしてこの出店が正しいのか、今この店を残すべきなのか等、かなりシビアに考えたんですね。福岡の店舗は1年弱で撤退しましたし、ダメだったらすぐ諦めて一旦戦力を集約しようと。コストを抑えつつ採算を取れる店舗にスタッフと商品を集め、お客さんに対する営業力を高めました。

――買取りに関してはいかがでしたか。

順調です。商品の9割をエンドユーザーからの買取りで集めています。当社はフェアバリュー(適正価格)を大事にしていて、お客さんが納得できる高価買取にこだわっているからです。現場には適度に裁量を与えていまして、「この買取価格で利益を出せる」という感覚があるのなら、上からもブレーキをかけず、逃さず買い取るようにしています。

当社には店頭小売、自社運営の古物市、EC、海外卸など多彩な販路があります。ある程度他社に負けない価格を提示して買い取っても、きちんと売り切る力があります。

海外客売上3割以上に
ECや卸、海外店舗も

――最近御社は海外展開に注力しています。

はい。自社サイトやイーベイ、楽天市場を通じた越境ECや、香港での卸売り、チャットツール等を駆使して海外バイヤーとの直接やり取り等で販売しています。免税売上も含み全体の3割以上が外国人客によるもので、今後も海外客のシェアを増やしていく方針です。〝日本で買って世界へ売る〟戦略を取ります。

――なぜですか。

日本人のお客さんだけの商売だと、先細りするからです。国内はライフスタイルが変化し、高額品を買う人が減少しています。一方で日本には過去に売られたものが家庭に眠っていて、資産が沢山あります。それを色んな国にアウトプットするつもりです。

――2015年7月、シンガポールに海外1号店を出店しました。

ショッピングの中心地であるオーチャード通りのマンダリンホテルに、25坪の中古ブランド店を出しました。現地でも買取りを行っていて、国内店と同様に高額品をセレクトした店作りをしています。バッグはエルメスのみで、時計はパテックフィリップ、リシャール・ミル、オーデマ・ピゲ等。単価でいうと小物を除けば、100万円から数百万円のものばかりです。

――シンガポールを選んだのはなぜですか。

独資で会社設立できる点も大きいですが、ASEAN諸国の新興富裕層を開拓するためですね。シンガポール人中心にマレーシア、インドネシア、ベトナム等周辺各国から集客できています。もともと香港に出店する考えでしたが、中国人客への依存度が高くなってしまう。それがチャイナショックのように市場環境が変わると、一気に落ち込むリスクになりうる。だからこそ複数国の客層を開拓できそうなシンガポールを選びました。

会社概要
社名 株式会社ギャラリーレア/ GALLERY RARE Ltd.(旧社名:株式会社太田商会)
本社所在地 大阪府大阪市中央区心斎橋筋2丁目7番18号 プライムスクエア心斎橋8F
設立 2004年3月1日
資本金 9883万円
従業員数 85名(パート・アルバイト・派遣社員含む)※2016年2月末時点
事業内容 ブランドバッグ、時計、ジュエリー等の買取販売、EC、オークション事業等

社長プロフィール
1975年大阪府生まれ。中学時代より家業のリユース業の手伝いを開始。大学卒業後は一旦大手音楽教室運営会社に入社。ITバブル到来により、WEBデザイナーを目指す為、脱サラし専門学校にてホームページデザインを学ぶ。専門学校卒業後はベンチャー企業にてWEBデザイナーとして働いた後、2002年家業に参画。2003年より楽天市場に出店し、家電、家具等の販売を止め、ブランド品に絞って本格的に営業を開始する。主にEC事業で業績を拡大し、2013年に東京銀座、表参道に進出、2015年にはシンガポールのマンダリンホテル内にギャラリーレアオーチャードブティックをオープンし、念願の海外進出を果たす。

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411号(2017/03/10発行)9面

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