《トップINTERVIEW》年商46・8億円の「買取王国」長谷川 和夫社長が語る今後の狙いとは?

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《トップINTERVIEW》年商46・8億円の「買取王国」長谷川 和夫社長が語る今後の狙いとは?

2018年06月17日

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トップINTERVIEW

生き残るには新たなサービス
買取王国 長谷川 和夫 社長

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【プロフィール】
1951年12月17日生まれ。愛知県名古屋市出身
1974年4月、東芝EMI株式会社入社
2003年1月、株式会社買取王国代表取締役社長就任

出張買取強化と専門業態で成長を

年商46・8億円で、リユース店「買取王国」やレディース古着業態「WHY NOT」などを東海と関西地方に計32店展開する買取王国(愛知県名古屋市)。
同社は出張買取専門部署を昨年9月に立ち上げたり、工具専門業態を昨年3月より打ち出したりと変革を起こしている。その狙いを長谷川和夫社長に聞いた。

――御社は昨年、出張買取専門の部署を立ち上げましたが、そちらは好調ですか。

長谷川 出張買取専門の部署を立ち上げたことで、仕入れ全体のうち2%くらいしかなかった出張買取の比率が、今は7~8%くらいにまで上がっています。お客様のニーズを聞いてみると「買取りに来てもらいたい」と言う声が結構多かったんです。要望を聞いて何でも受けていたら効率は悪いですが、ある程度精査をして「これなら効率がいい案件」となれば、専門部署へすぐに回しています。先日もガンプラのみで25万円分買い取ったり、釣具のルアーのみで130万円分買い取ったりしました。

――出張買取を強化した背景には何がありましたか。

長谷川 メルカリなど のサービスや、同じ中部地区における競合のリユース店の数を考えると、今のまま同じことをやり続けていたらいつか消えてしまう...生き残るためには新しいサービスを作らなければならないと思いました。
当社はもともと家具・家電メインにスタートし、そのあとにホビーやメディア、古着を取り入れて来ました。
しかし現在はCD、DVD、ゲーム、本の取り扱いがどんどん減っているんです。すると、例えば400坪の大型店だと売り場が作れなくなる。どうもこうもメディア商材が減ってくると、もっと商品で売り場を埋める努力をしなくては、ということになりましたね。

工具が単独店に成長 月販600万円

――すると、現在一番注力しているのは仕入れですか。

長谷川 買取りを増やしていくのが一番ですが、やはり出口も作っていかなければならないです。当社は男性物が強いんですが、女性物の商材が弱い。そのための施策としてレディース古着業態「WHY NOT」を名古屋に2店出しています。また最近では工具に注力し、「工具買取王国」を愛知、三重、岐阜に計3店出しています。

――工具の専門店はどういう狙いですか。

長谷川 専門店を作って特化し、一点突破していかないと業界の中で突き抜けていけないと思っています。もともと名古屋市港区にある「買取王国港店」で、インショップのように、500坪ある売り場の5%くらいを使って工具の売り場を作ったんです。最初は工具だけで月販10万~20万円くらいでしたが、5年をかけて月販200万円くらいまでに伸ばしました。現在工具買取王国はそれぞれ、70坪くらいの売り場で月販600万円くらいを上げています。成長の要因は、時間をかけて徐々に商品ラインナップを豊富にしてきたことです。工具と言えばマキタですが、チェーンソー1つとっても電動式とエンジン式を揃えるなど、種類とブランドの数を増やしてきました。コアな客層に認知を広げられたことが成長の要因だと思います。

――コアな客層と言えば、御社では最近、釣具の取り扱いも強化していると聞きました。

長谷川 ええ。大阪・枚方にある買取王国で釣具の売り場を作ってみたら、ルアーや釣竿を合わせて100万円くらいを売り上げました。その売り場を作ったのが当社の営業副部長なんですが、彼は、先ほども触れた買取王国港店にも釣具売り場を作りました。そちらは釣具で月販50万~60万円くらいを上げています。

――すると今後、釣具の専門店も打ち出していきますか。

長谷川 いいえ、それはないです。釣具は、専門店を路面店として打ち出しても地域のお客様だけでは成り立たない商材だと思っています。これは小さな売り場を持ちながら、ネット売りでやっていくつもりです。そもそも釣具は、釣りが好きな社員がいて始めたんです。それからルアーを集め出したら、「こんな珍しい、変てこなルアーがネットで20万円で売れるんだ」ということがあって...その後にリアル店にも売り場を作りました。特にルアーは狭くて深い商材。よそのリユース店はなかなか扱わないと思います。

――釣具という専門商材と、主力の衣料やホビー商材とでは客層が違うと思います。それに関して問題はありませんか。

長谷川 確かに服の商圏と、釣具の商圏は全然違うので本来おかしいと思うんです。実際に買取王国港店の1階には、そんなに大きいわけではないですが、ショーケースいっぱいに釣具を並ばせている。服を買い求めに来たお客様にとっては利益を生む商品ではないのですが、「面白いな」くらいに思ってくれれば良いかなと思っています。一方で釣具を求めにやって来た人って、岐阜、三重、静岡など遠くから来るわけです。そういうお客様はSNSなどネット上で、知り合いに向けて「わざわざここに来て買った」とかネット上で拡散するんですね。すると商圏が全国に広がります。そういう意味で言えば、既存の店舗の中に突出した売り場を盛り込むことは効果があると思っています。

店を小型化・専門化へ 海外にもアプローチする

――今後の成長戦略は。

長谷川 今は売上構成比の51%が衣料、25%がホビーですが、会社を成長させていく上で、このままのスタイルで行くのは危険かなと思っています。内容はまだ詳しく言えないですが、当社の主力商材ではないものや、溢れかえっている商品、店頭ではなかなか売れずにいる商品を次に必要としている人に渡していくシステムを考えています。BtoBに絞って、他社と共同しながら新しいサービスを作っていきたいです。

――今後のリユース市場をどのように見て、どう戦っていきますか。

長谷川 リユース自体はなくならず、今後定着していくでしょう。しかしそれがBtoCなのかCtoCなのか、バランスは変わってくると思います。その中で当社の強みは古着とホビー。古着とホビーを一緒にやっているところはあまりないと思います。あとは、今後大型店は非常に厳しくなると思います。だから小型店を作って、ネットビジネスにも対応していく。大型店だと世の中が変化したときにハンドルが切りにくい。当社では最近始めた工具専門業態のように、もっと専門業態を作って、世の中の変化に対応していきたい。日本は人口が減っていくので、日本だけではできなくなる。すると海外に流していかなければ成り立たないと思います。当社はまだ海外に販路はないですが、取引先はあります。最初に海外にアプローチするときはネット売りから始めていくでしょう。

【会社データ】

社   名 株式会社買取王国
設   立 1999年10月
本   社 愛知県名古屋市港区川西通5-12
代表取締役 長谷川和夫
資 本 金 3億3031万9000円
従 業 員 数 114名・アルバイトスタッフ281名(2017年2月28日現在)
店 舗 数 32店(2018年2月)
売 上 高 46.8億円(2018年2月期)

【買取王国】
総合リユース店の買取王国を東海地方中心に26店舗展開するほか、アウトレット型のマ
イシュウサガールや工具専門の工具買取王国も手掛ける。売上高は46億7800万円で、従業
員数114名、東証ジャスダック上場。1999年に株式会社マルスとして設立された。2003年
に社号を現在の株式会社買取王国に変更している。

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第441号(2018/06/10発行)7面

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