大日本印刷が古本買取

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大日本印刷が古本買取

2015年01月16日

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"読書人口そのもの"拡大へ

大日本印刷(DNP:東京都新宿区)が、グループ会社トゥ・ディファクトの運営するネット書店「honto(ホント)」を通し、1月末に古本の買取りを開始する。DNPは2010年に出版社や新刊書店のM&Aを行い、本の一大流通グループをつくりあげた。そのコンテンツに買取りが加わった格好だ。狙いや展望を、トゥ・ディファクトの加藤社長に詳しく聞いた。

hontoでは1月末から、本やゲームソフト、CD、DVDの買取りを始める。バックヤードを手掛けるのは、資本提携するブックオフコーポレーションの子会社でEC事業を行うブックオフオンラインだ。しかしお客はそれを意識することなく、同IDでログインしたまま査定を依頼するだけ。その情報がブックオフに送信され、買取り本の集荷に進んでいくというスキームだ。

買取り金額は現金で受け取ることもできるし、hontoポイントでの還元を選べば、通常の10倍にあたる金額の10%のポイントを受け取ることができる。

月間の買取りは人数にして500〜1500人、買取り金額で100〜300万円程度を見込んでいる。本や電子書籍の販売で今期売上見込み60億円越えのhontoにしては控えめな予測だが、「自分の本棚を整理して買取りに出し、それを原資に新しい本を買うという、本好きにとって大切な体験になるに違いない」(加藤社長)と、期待をにじませる。

ハイブリット型総合書店に

DNPグループが古本の買取りを始める狙いを読み解くには、2つのキーワードを理解する必要がある。

ひとつはhontoの掲げる「ハイブリット型総合書店」という位置づけだ。

サイトは従来から、紙の書籍を販売するだけでなく電子書籍の販売も手掛けている。紙の書籍の購入者に、同じタイトルの電子書籍を50%オフで提供する「読割50」という新サービスもスタートした。

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359号(2015/01/10発行)28面

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