クマ型のフィギュア「BE＠RBRICK（ベアブリック）」。人気の限定コラボ品は定価の4〜5倍の値段が付くなど高値で取引されることなどで知られている。これらの相場は高止まりする一方で、近年は小型サイズに需要が移行しているという。需要の変化を取扱店に聞いた。
限定コラボは定価の4〜5倍に高騰
フランスのテキスタイル彫刻家「アン・ヴァレリー・デュポン」のコラボは、定価38万5000円から中古価格は153万4500円になった
@AWESOME by.BRING原宿店
ベアブリックは日本の玩具メーカー、メディコム・トイ社の製品だ。テディベア生誕100周年の2001年に、「デジタルなイメージのテディベアを作る」というコンセプトで開発。9つのパーツを組み合わせたシンプルな本体に、テディベアの愛らしさとスタイリッシュな印象が一体化した、独自のデザインが特徴だ。コレクタブルな商材として、鑑賞用に集めるファンがいる。中国を中心に海外でも人気を博す。
自宅で飾れるサイズが人気
コロナの影響で、2020〜2022年はインバウンド需要が獲得できない状況が続いた。だが取り扱うリユース店は「2019年頃がピークで落ち着いたものの、今も知名度が高く相場は落ちていない」と声を揃える。
400％は箱と共に並べる。@まんだらけ中野店「スペシャル7」
近年売れ行きが好調なのは、自宅で飾れる小さなサイズだという。まんだらけ（東京都中野区）中野店にある、ソフトビニール商品の専門店「スペシャル7」は、店舗売上の約3割をベアブリックが占める。以前は約28センチの「400％」が主流だったが、昨年から約7センチの「100％」の購入が目立ち始めた。店内には400〜2000円前後の100％を揃える。100％は通販に掲載した当日に売れることも珍しくなく、回転が速い。
第570号(2023/10/25発行)13面
