質の七つ屋、中小経営者の質入れ増加 2〜3月来客昨対3倍に

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質の七つ屋、中小経営者の質入れ増加 2〜3月来客昨対3倍に

2020年05月02日

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質屋業のフランチャイズ事業を手掛ける『質の七つ屋(神奈川県藤沢市)』ではコロナ特需が起きている。2~3月にかけ、資金繰り悪化による中小企業の経営者層が来店。宝石店やリ店の在庫を預かる事例や、PC等オフィス用品の質草が増加している。

3月は休日返上で営業した3月は休日返上で営業した

「2月に、まず飲食店経営者が来た。その後、近隣の小売店経営者が訪れている。質草は個人用のロレックスやエルメスの他、宝石店の自社在庫や、事務用PCを預かっている。質屋なので3カ月預かれて、流質しても信用情報が傷つかないので喜ばれている」(小原大輔店主)。

小原 大輔店主小原 大輔店主

来客数は昨対比およそ3倍、金額は約5倍。3月は休日返上の営業を行った。

利用客の中には店のテナント料や従業員の賃金支払いなど緊急性が高い用件が多く、銀行融資では審査が遅いため、質屋の客足が伸びたと小原氏は推測している。

同店は店舗を「湘南のセーフティネット」と打ち出し、メイン顧客である低所得者層や高齢者層からの質預かりを強化した他、商工会議所でネットワークを作り集客を行ってきた。「コロナが長く続けば資金枯渇のリスクもあるが、今は地元の人を支えたい」(小原氏)。

同店のFC店は現在、本店を含め7店舗。コロナショックを受けて、買取専門店からの加盟を希望する問い合わせが増えている。

第486号(2020/4/25発行)4面

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