中央宝石研究所、合成ダイヤの買取に注意

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中央宝石研究所、合成ダイヤの買取に注意

2017年03月13日

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宝石鑑別機関が警鐘

合成ダイヤモンドの流通が増えているとして、鑑別機関の中央宝石研究所(東京都台東区)が注意喚起を行っている。2015年の秋頃から卸業者が輸入するメレサイズのダイヤに合成品が混入するケースが増えていると言う。製品として流通している可能性もあり、買取店の査定にも影響を与えそうだ。

天然と無色合成ダイヤの粗選別装置天然と無色合成ダイヤの粗選別装置。定価32万円(税別)※ルーペとピンセットは付属していない

これまで中国で生産される合成ダイヤは工業用が主体だった。硬い性質を活かして主に建設資材の切断や研磨に用いられている。ただ、中国国内の経済減速が建設業にも影響を与え、この需要が低下。相場が大幅に下落したことから、宝飾用の生産に力を入れるようになった。その流通過程において天然に合成品が混じるケースが増えているようだ。

「合成ダイヤは天然と同じ化学組成、結晶構造で作られており、類似石を識別するダイヤモンドテスターでは判別できない」(北脇裕士リサーチ室長)と話す。

そこで、中央宝石研究所では昨年11月に無色系のダイヤモンドを粗選別できるキット「CGL Diamond Kensa」の販売を開始した。Ⅰ型とⅡ型に分類できるというもので、紫外線の透過性をもとに判別、Ⅰ型であれば天然。Ⅱ型であれば合成の可能性が高いものとして、約4秒程度で選別できる。ただ、ルース(裸石)にしか対応していないため、製品には用いることが出来ない。

宝飾用の合成ダイヤは石目の大きなものを作るのが技術的に難しく、また中石は鑑別機関に依頼することからこれまで問題にならなかったが、「今後はメレよりもっと石目の大きな合成ダイヤが流通する可能性もある」と北脇氏は指摘する。

「既に世界では10ctの合成ダイヤの製造に成功しており、こうしたものが悪意を持って買取店に持ち込まれる恐れもある」(同氏)と話す。

合成ダイヤ自体は違法なものではないため、買取店に持ち込まれた場合、お客の悪意は見抜きにくい。また、誤って小売をしてしまった場合、消費者トラブルに発展する可能性もある。買い取ってしまった場合、店舗の損害は計り知れないため注意が必要だ。

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411号(2017/03/10発行)2面

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