中古家具・家電売上ランキング2023(2022年度)

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中古家具・家電売上ランキング2023(2022年度)

2024年05月07日

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中古家具・家電の売上ランキング2023がまとまりました。リユース業界専門紙「リユース経済新聞」がリユース企業の売上を調査、中古家具・家電売上のTOP15社をランキング形式で紹介します。尚、売上高は2022年度の実績値となります。

 目次

  1:中古家具・家電売上ランキングとは?

  2:中古家具・家電の市場規模は?

  3:売上ランキングTOP15社を紹介

  4:2023年(2022年度)調査から見えた変化

  5:まとめ

1:中古家具・家電ランキングとは?

中古家具・家電売上ランキングは、リユース経済新聞が毎年1回、全国のリユース企業を対象に行う調査「中古(リユース)売上ランキング」をもとに、中古家具・家電の販売割合や販売量を算出し、紹介しています。

業界内で「冷洗」と呼ばれる冷蔵庫・洗濯機を始め、テレビ、レンジやトースター、掃除機などの家電と、家具分野ではデスクやチェア、ソファや収納、照明器具などのインテリア等を取り扱う企業が対象になります。

その他、総合的な調査結果はコチラの記事を参照ください:中古(リユース)売上ランキング2023BEST250(2022年度実績)

リユース売上ランキング2023」調査概要

調査概要:2022年度におけるリユース売上高を基に順位付けを行った。22年4月から23年3月までのいずれかを通期決算月として締めたリユース売上を22年度実績とした(一部企業においてはその限りでない)

調査期間・方法:2023年5~6月に、インターネットフォーム、FAX、電話、メールのいずれかで回答を受け付けた

2:中古家具・家電の市場規模は?

ランキング入りした企業の紹介に入る前に、中古家具・家電の市場規模についてご紹介します。

リユース経済新聞の調査では、2022年のリユース市場規模は、28976億円。そのうち家具・家電の市場規模は2747億円で、前年と比べて9.1%の成長をしています。

年々規模を拡大している中古家具・家電市場は、リユース市場全体の約1割を占めています。フリマアプリなどのCtoC取引が難しく廃棄時の労力も大きいため、今後もリユース事業者のニーズが高いと言えるでしょう。

また外出需要の拡大や物価高の影響で、消費者の節約志向が高まっています。アンティーク家具など新品と中古の値段差がある品物は、コストパフォーマンスの良いリユース品が引き続き求められると予想されます。

出典:リユース業界の市場規模推計2023(2022年版) リユース経済新聞2023年9月25日号

3:売上ランキングTOP15社を紹介

ここからは、中古家具・家電売上ランキングのTOP15社を紹介していきます。※印はリユース経済新聞の推計値、正確な数字とは異なる場合があります。

15位 ベストバイ(キングラム) 中古家具・家電売上高 3.5億円

15位は、大阪府大阪市に本社を構えるベストバイです。家電や生活雑貨、貴金属などを扱う総合リユースショップ「良品買館」と、ブランド品や高級腕時計、貴金属、宝石などを扱う「キングラム」を全国展開しています。242月からブランド品の古物市場「キングラムラグジュアリーストアオークション」を開催、3月には「キングラムラグジュアリーストア心斎橋本館」をオープンしました。

14位 ジェイランド(ジャングルジャングル)中古家具・家電売上高 3.8億円

14位は、ジェイランドです。関西地域を中心に、総合リユース店「ジャングルジャングル」と、ブランド品・ジュエリー等の買取専門店「JJコレクション」を展開しています。またサカイ引越センターグループの傘下として「買取のサカイ」を運営。24年時点で41の直営店を展開しています。

13位 ありがとうサービス(ブックオフ、ハードオフ)中古家具・家電売上高 4.3億円

13位は、ありがとうサービスです。愛媛県今治市に本社を構え、中四国、九州、沖縄エリアでリユース事業を展開。タイ・カンボジアで海外店舗も運営しています。家具・家電分野ではブックオフ・ハードオフのFC店を展開しているほか、モスバーガーなどの飲食店事業、地方創生事業を手掛けるメガフランチャイジーです。

12位 ウォーク(再良市場)中古家具・家電売上高 5.8億円

12位のウォークは、愛知県と岐阜県に店舗を構えるリサイクルショップ「再良市場」を運営しています。同ショップでは家庭用の家具・家電などを買い取り・販売しているほか、オフィス家具などを扱うショップも展開。ヤフオクを活用したEC販売、海外への輸出事業にも手広く対応しています。

11位 ワットマン(ワットマンテック)中古家具・家電売上高 6.4億円

11位は、ワットマンです。家電などを扱う「ワットマンテック」と、アパレルや家具などの生活関連用品を扱う「ワットマンスタイル」が主軸となっています。タイでの店舗展開も手掛けるほか、ブックオフにもFC加盟しています。また、グループ会社にホビー通販の「ホビーサーチ」を持ち、専門業態としてのホビー商品が売上拡大に寄与しています。

10位 テンポスホールディングス(テンポスバスターズ、テンポスドットコム) 中古家具・家電売上高 7.2億円

10位は、厨房機器のリユース最大手、テンポスホールディングスです。厨房機器や業務用家具などの販売を担う物販事業、情報・サービス事業、飲食事業を展開しています。22年に飲食店サイト、ぐるなびと業務提携を結び、今年4月には厨房機器販売店「テンポスぐるなび」を東京・江戸川区にオープンしました。

9位 ソフマップ(ソフマップ、じゃんぱら) 中古家具・家電売上高 12.8億円

9位は、ソフマップです。ビックカメラグループに所属しており、パソコンやデジタル家電などの買取販売、サポートを手掛けています。また中古品の買取アプリ「ラクウル」では、多様な商材の買い取りを行っています。23年に業務用機器のリユース事業を手掛けるエーワンを買収し、法人向けの買取販売を強化しています。

8位 タイムマシン(e☆イヤホン) 中古家具・家電売上高 16.4億円

8位のタイムマシンは、新品・中古のイヤホン・ヘッドホンなどを扱う「e☆イヤホン」を経営しています。5つの実店舗および自社サイトに加え、楽天、Amazon、ヤフーショッピング、auPAYマーケット上でEC販売を行っています。全国の拠点に買取センターを開設するなど、リユース事業に注力しています。

7位 シー・アイ・シー(再楽館、再楽館リプラス) 中古家具・家電売上高 18.8億円

7位は、シー・アイ・シーです。ヤマダホールディングスグループの傘下で、リユース家電の再生を担っています。「再楽館」と「再楽館リプラス」で中古家電製品を中心に販売。また古着を専門に扱う「ドンドンダウン オン ウエンズデイ」を、直営店舗内とヤマダデンキアウトレット館の店内で展開しています。22年には「ヤマダ東日本リユースセンター群馬工場」を設立しました。

6位 セカイズ(生活再良品館)中古家具・家電売上高 23.2億円

6位には、愛知県のセカイズがランクイン。メーカー機能を備えた商社として、新品・リユース家電、 家具インテリアなどの商品を法人向けに提供しています。商品の提案から供給、メンテナンスまで一貫して対応しています。

5位 フジヤカメラ店フジヤエービック)中古家具・家電売上高 30.4億円

5位には、カメラやオーディオの販売、リユースを手掛けるフジヤカメラ店がランクインしました。東京・中野駅周辺で、カメラ本体とレンズの「フジヤカメラ本店」、ビデオカメラや編集機器の「動画館」、三脚などを取り扱う「用品館」などを運営しています。実店舗と合わせて、ECサイトでも買取販売を展開しています。

4位 ハードオフコーポレーション(ハードオフ、オフハウス) 中古家具・家電売上高 33.4億円

ハードオフコーポレーションが4位に付けました。リユース事業を軸に7業態の多店舗展開を行っています。家電・家電部門では、黒物家電が主力の「ハードオフ」、白物家電や衣料が主力の「オフハウス」を中心に、全国でFCチェーンを展開。店舗数は国内・海外合わせて976店です。また、ブックオフコーポレーションにもFC加盟契約をしています。

3位 浜屋 (-)中古家具・家電売上高 35.3億円

3位は、浜屋です。販路の大半を海外に置き、リユース家電の輸出では国内最大手となっています。70ヵ国の取引実績を誇り、年間約908万点の商材を取り扱っています。23年には古物市場を立ち上げ、道具や骨董の手競り市のほか、インターネットを併用してフィギュアやブランド品を扱う古物市場も開いています。

2位 トレジャー・ファクトリー(トレジャーファクトリー) 中古家具・家電売上高 41.2億円

2位は、トレジャー・ファクトリーです。家具・家電などを扱う「トレジャーファクトリー」を中心に、服飾の「トレファクスタイル」、ブランド品の「ブランドコレクト」といった専門業態も展開しています。国内外で新規出店を進め、245月末にはグループ全体の店舗数を281店まで拡大予定。幅広い商材と多店舗展開を強みに、ネットワークを広げています。

1位 ゲオホールディングス(セカンドストリート) 中古家具・家電売上高 99.8

1位のゲオホールディングスは、2位と55億円以上の差をつけました。メディア店の「ゲオショップ」、総合リユースの「セカンドストリート」、ブランド品買取販売の「OKURA」、また米国、台湾、マレーシアなど海外にも積極的に出店しています。23年にはタイ第1号店をバンコクに出店し、東アジア圏への業容を拡大。さらに宅配型トランクルームサービス「セカンドストレージ」の本格展開や、新たに中古流通支援「リユースアライアンス事業」への参入を決めるなど、さらなるユーザーの拡大を図っています。

4:2023年(2022年度)調査から見えた変化

中古家具・家電分野では、セカンドストリートを運営するゲオホールディングスが圧倒的な存在感を見せ、その後をトレジャーファクトリー、浜屋が追う形となりました。

さらに5位にはカメラ・オーディオのフジヤカメラ店、10位には厨房機器のテンポスホールディングスなど、法人向け・個人向けを問わずバラエティ豊かな企業群がランクインしています。

2022年度は半導体不足の影響で新品家電が品薄になり、代替品としてリユース品の需要が高まりました。そのほか、猛暑の影響でエアコンや暖房家電の販売が好調に。また外国人技能実習生が増加し、単身向け家電市場で売上の増加が見られました。 

中古ブランド品などと異なり、大型で単価が低いため、各社の売上は100億円以内に留まります。一方、市場規模は2000億円を超えており、全国の中小企業によって中古家具家電業界は発展をしていることがわかります。

加えて、リユース各社の粗利率についての調査では、家具・家電の総合業態が56.3%と高い値を記しました。ここからは、不用品の処分ニーズによって買取りを行うケースが多い傾向を読み取れます。

5:まとめ

家具・家電の中古業界は、輸出や海外出店、専門店業態など、独自の強みを持つ企業が、抜きつ抜かれつの競争を行っています。 

特にトレファクやジェイランドのように、引越サービスと併せた不用品買取を行う企業は、仕入れ面で優位性を示すでしょう。また各社M&Aや業務提携の動きも出ており、その動向に関心が高まります。

さらにメルカリの調査では、日本の家庭に眠る不要品「かくれ資産」が1世帯あたり約110.6万円、総額66.7兆円に登ることがわかりました。家具・家電 の割合も15.9% と高く、豊富なストックの取引による市場拡大が、今後も期待されます。

リユース経済新聞では、全国のリユース企業等を取材しており、マーケットや企業の動向等の情報を発信しています。

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