「切手」の買取相場が下落
2025年12月10日
切手の買取・販売相場が下落している。来年2月1日から日本郵便が料金別納(郵便切手による支払い)に関する約款を変更するためだ。切手を使った支払いにおいて、1回あたりの差出可能金額が100万円から5万円以下と大幅に下がる。また、使用用紙や面数・貼り方等の利用条件も変更されるという。これにより、切手の大口需要が減少し相場が下落している。
料金別納の変更で大口需要が激減
切手の相場はより下がる可能性がある
日本郵便の約款の変更により、切手を用いた料金別納による支払いが行いにくくなる。額面よりも安く調達した切手は、額面金額で利用できるため、DM発送会社などの企業が大量に仕入れ、コスト削減に利用していた。こうした大口の需要が減ることを見込んで、相場が下落している。
料金別納の約款変更は今年夏頃から金券店の間で噂されていた。東京・新橋の金券店によると、夏頃に比べ、販売価格で4%程度下落し額面の88~89%、買取価格で6~8%下落し額面の82~84%になっている。「個人利用など需要がなくなるわけではないが、大口の購入先がなくなることから、供給過多となり相場下落は避けられない」と話す。
第621号(2025/12/10発行)1面


