リユース企業 チェーン売上高ランキング2024(2023年度版)

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リユース企業 チェーン売上高ランキング2024(2023年度版)

2025年01月14日

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リユース企業 チェーン売上高ランキング2024がまとまりました。リユース業界専門紙「リユース経済新聞」がリユース企業の実態を調査、チェーンで展開する企業の売上高TOP15社をランキング形式で紹介します。尚、2023年度の実績値となります。

 目次

  1:リユース企業 チェーン売上高ランキングとは

  2:売上ランキングTOP15社を紹介

  3:2024年(2023年度)調査から見えた変化

  4:まとめ

1:リユース企業 チェーン売上高ランキングとは?

チェーン売上高ランキングは、リユース経済新聞が毎年1回、全国のリユース企業を対象に行う調査「中古(リユース)売上ランキング」をもとに、チェーン展開する企業の売上を算出し、紹介しています。

リユース業界でよく知られるチェーンとして、セカンドストリートや、ブックオフ、おたからやが挙げられます。その他にも、国内には多種多様なリユース店がチェーン展開しており、フランチャイズから直営まで、その業態は様々です。

その他、総合的な調査結果はコチラの記事を参照ください:リユース売上ランキング2024 BEST300(2023年度実績)

「リユース売上高ランキング2024」調査概要

調査概要:2023年度におけるリユース売上高を基に順位付けを行った。23年4月から24年3月までのいずれかを通期決算月として締めたリユース売上を23年度実績とした(一部企業においてはその限りでない)。

調査期間・方法:2024年5~6月に、インターネットフォーム、FAX、電話、メールのいずれかで回答を受け付けた。

2:売上高ランキングTOP15社を紹介

ここからは、リユース企業 チェーン売上高ランキングのTOP15社を紹介していきます。(※印はリユース経済新聞の推計値であり、正確な数字とは異なる場合があります。)

15位 貴瞬(屋号:色石BANK) 
チェーン中古売上高:※340.0億円、店舗数:※4店舗

15位は、本ランキング初ランクインの貴瞬です。色石を主力に、自社で加工・ブランディングしており、国内外で販路を拡大しています。売上高は340億円で、そのうち7割弱を海外向けが占めるなど、急成長。24年には真珠のアップサイクル事業を展開するなど商材を広げています。

14位 トレジャー・ファクトリー(トレジャーファクトリー、トレファクスタイル) 
チェーン中古売上高:367.4億円、店舗数:282店舗

14位は、東京都千代田区に本社を置くトレジャー・ファクトリーです。主力商品の衣類売上が好調に推移しました。24年度中間決算では、新規出店や前期にM&Aを行ったゴルフリユース業態の売上が、54.3%増と大きく伸びています。国内外で新規出店にも積極的で、25年2月期は過去最多となる30店の出店を予定しています。

13位 コスミック流通産業(J・マーケット、Jチケット) 
チェーン中古売上高:※412.2億円、店舗数:−

13位は、コスミック流通産業です。金券業界の大手であり、「J・マーケット」を主に関東で展開しています。コロナ禍が明け、人流の活発化に伴い金券やチケットの需要が回復しました。新幹線の回数券が廃止に向かう中、回数券以外で新幹線に安く乗車できる金券の取り扱いに注力しています。

12位 BuySell Technologies(バイセル、わかば) 
チェーン中古売上高※425.7億円、店舗数:273店舗

12位にランクインしたのは、出張買取最大手のバイセルテクノロジーズです。リユース企業のM&Aを強化しており、24年には買取専門店のむすびと、出張訪問買取「買取 福ちゃん」を傘下に持つレクストHDを買収。出張買取市場でのシェア拡大と、店舗チャネルの強化を両輪で進めています。

関連記事:バイセルテクノロジーズ、リユース企業のM&Aを推進

11位 大黒屋(大黒屋) 
チェーン中古売上高:※450.0億円、店舗数:※275店舗

11位は、バッグ・時計・金券等の買取販売、質業を行う大黒屋です。オレンジ色の看板が特徴で、黄色い看板を掲げるブランド品の「大黒屋」とは異なる経営母体です。「チケット大黒屋」ではスポーツ観戦チケット、アミューズメントパークのチケット、公共交通機関の切符などを扱っています。ブランド品等を競るDKオークションも手掛けています。

10位 エンパワー(買取大吉) 
チェーン中古売上高:※464.7億円、店舗数:787店舗

10位は、買取専門店「買取大吉」の直営店展開とFC本部を運営するエンパワーです。テレビCM等のマーケティング戦略やスポーツ協賛等で、認知を拡大しました。24年7月に1000店舗を突破しています。ブランド品などを競る「DAIKICHI AUCTION」も主催しています。

9位 Eco Ring Holdings(エコリング) 
チェーン中古売上高575.2億円、店舗数:250店舗

9位は、エコリングです。兵庫県姫路市に本社を構え、買取専門店を直営・FCで展開。国内最大規模のブランドオークション「EcoRing the Auction」の主催も手掛けています。24年4月には第32回地球環境大賞「日本商工会議所会頭賞」を受賞しました。

8位 甲南チケット(甲南チケット、マルトクチケット) 
チェーン中古売上高:※558.1億円、店舗数:※31店舗

8位は、甲南チケットです。株主優待券、金券、商品券などを買取販売しています。関西エリアを中心に26店舗を展開。独自の決済サービスアプリ「セルペイ」を導入しているほか、24年4月に長野県松本市に駿河屋(エーツー社)のFCに加盟、「駿河屋 松本店」をオープンしました。

7位 エーツー(駿河屋) 
チェーン中古売上高:650.0億円、店舗数:122店舗

7位は、駿河屋、エーツー、ブックマーケットの運営およびFC事業を手掛けるエーツーです。トレカの著しい市場成長が追い風となり、ホビーリユースでは圧倒的な売上規模を誇ります。EC部門の売上高でも1位を記録。近年は新刊書店との複合店舗開発にも注力しています。

6位 ハードオフコーポレーション(ハードオフ、オフハウス) 
チェーン中古売上高:661.4億円、店舗数:969店舗

6位は、前回8位から浮上したハードオフコーポレーションです。ハードオフ、ホビーオフ、ガレージオフなど、7業態で国内・海外展開を行っています。米国や台湾でも店舗を展開。業態別ではホビー用品の「ホビーオフ」、衣料品の「モードオフ」が好調に推移しました。

5位 バリュエンスホールディングス(なんぼや、古美術 八光堂) 
チェーン中古売上高:※761.3億円、店舗数:173店舗

5位は、バリュエンスホールディングスです。買取専門の「なんぼや」、販売の「ALLU」等を展開しています。またスターバイヤーズオークションを主催しています。一方、小売り強化施策により収益性が悪化、24年8月期には12億円の営業赤字となりました。

関連記事:バリュエンスが赤字転落、小売り強化で狂った歯車

4位 いーふらん(おたからや) 
チェーン中古売上高:※776.0億円、店舗数:1190店舗

4位は、いーふらんです。買取専門店「おたからや」を国内1000店舗以上展開するほか、おたからやオークションを主催しています。24年からシンガポールの新会社が本格稼働するなど、海外事業を本格始動しており、アメリカやシンガポールに拠点を広げています。

3位 コメ兵ホールディングス(KOMEHYO、BRAND OFF) 
チェーン中古売上高:※1194.5億円、店舗数:234店舗

3位は、ブランド品買取の最大手、コメ兵HDです。M&AやJ.フロントリテイリングとの合弁会社設立により、24年3月期の売上高は1194.5億円と大幅に増収。売上高及び営業利益は3期連続で過去最高を更新、リユース売上1000億円企業となりました。買取専門店を中心に出店し、勢いを見せています。

関連記事:コメ兵、初の売上高1000億円超え

2位 ブックオフグループホールディングス(ブックオフ、ブックオフスーパーバザー) 
チェーン中古売上高1204.9億円、店舗数:800店舗

2位は古本店チェーン最大手のブックオフグループホールディングスです。書籍やメディア商材の「ブックオフ」、大型店の「ブックオフスーパーバザー(BSB)」、マレーシア等で「ジャランジャランジャパン」等を展開しています。24年に不正問題が取り沙汰されたものの、業績は好調に推移しています。

関連記事:ブックオフ、不正関連で6800万円の損失

1位 ゲオホールディングス(セカンドストリート、ゲオ) 
チェーン中古売上高:※2440.9億円、店舗数:2108店舗

1位は、ゲオホールディングスです。2位以下と圧倒的な差をつけました。セカンドストリートの海外展開を米国や台湾などで進めており、24年には海外店舗100店目を台湾にオープン。リユース企業の中で、店舗型リユース店において最も高い海外売上高を上げています。今後は、シンガポールや香港への進出を計画しています。

3:2024年(2023年度)調査から見えた変化

チェーン売上高ランキングでは、昨年度に引き続き1位がゲオHD、2位ブックオフGHD、3位コメ兵HD、4位いーふらんと、上位4社が順位をキープしました。

ゲオを除き、FC加盟店を年々拡大する大手企業が強さを見せています。ハードオフコーポレーションが前回8位から6位に浮上。2024年3月期は連結売上高・営業利益が過去最高を更新しており、国内既存店の売上高も31 ヵ月連続で前年を上回りました。前述のいーふらんとハードオフコーポレーションは共に1000店舗を突破しています。

7位のエーツーは売上高の49%をFCが占めており、9位のEco Ring HoldingsもFC店舗運営のみで201.2億円を売り上げています。さらに、本ランキング初入賞となった貴瞬の成長も見逃せません。

今回のチェーン売上高ランキングは、積極的な出店戦略や海外向け等、独自の販路を見出す企業が存在感を放った結果となりました。

4:まとめ

本調査では、リユース企業のチェーン売上高についてまとめました。インバウンド需要の復活や物価高によって、リユース需要が高まった2023年度。厳しい状況に置かれたコロナ禍においても、継続的な出店戦略などの投資を進めてきた企業が結果を残しています。

一方、甲南チケットや大黒屋などの金券・チケットショップは、主力商材の新幹線回数券が廃止され、業界再編の機運が高まっています。またリユース業界全体では、中堅リユース企業のM&A活発化や専門商材特化型の古物市場が登場するなど、市場動向は日に日に変化しています。

本ランキングにおいても、順位の変動が予想されます。今後もぜひ、各社の動きにご注目ください。

リユース経済新聞では、全国のリユース企業等を取材しており、マーケットや企業の動向等の情報を発信しています。

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