《携帯&スマホAtoZ 第49回》中古市場発展望むと発言されたが...

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《携帯&スマホAtoZ 第49回》中古市場発展望むと発言されたが...

2016年03月10日

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第49回 総務省タスクフォースの影響(1)経緯

端末料金引き下げのタスクフォース

昨年9月、安倍総理の発言から突如始まった携帯電話料金引き下げの議論(タスクフォース)。今年に入り、販売奨励金(インセンティブ) 是正と実質0円端末原則禁止、及び通信をあまりしないスマホライトユーザー向けの料金プランの選定と次々と大規模地殻変動が起きています。これらはキャリアショップだけでなく、大きなうねりとなって中古携帯業界を飲み込みます。

本紙でも特集が組まれましたが、そこで「このタスクフォースが中古スマホ市場にどんな影響があるか」の観点で、複数回に渡りさらに詳しく緊急特集をお届けします。以下は時系列に並べた経緯です。

【2015年9月11日】
経済財政諮問会議にて、「携帯電話料金などの家計負担の軽減は大きな課題である」と安倍首相が発言。料金引き下げに向けた検討を高市早苗総務大臣に指示。そこで、右表の(1)~(3)を中心として議論する「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」を開催することになる。

そこで、右表の(1)~(3)を中心として議論する「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」を開催することになる。

(1)利用者のニーズや利用実態を踏まえた料金体系
(2)端末価格からサービス・料金を中心とした競争への転換 (3)MVNOサービスの低廉化・多様化を通じた競争促進

この様なPOPが店頭で見られなくなるこの様なPOPが店頭で見られなくなる

【10月19日】
有識者によるタスクフォース初会合 ※その後、計4回(10月26日、11月16日、11月26日) 開催

【12月16日】
総務省が報告書をまとめる。「MVNO競争促進」について5つの方向性を挙げ、そのひとつとして以下の様に中古スマホ市場について触れる。『利用者の選択肢をさらに拡大する観点から、行き過ぎた端末購入補助の適正化と相まって、中古の端末市場の発展が望まれる』 →詳細はこちら

【12月18日】
総務省「スマートフォンの料金負担の軽減及び端末販売の適正化に関する取組方針」を公表。高市総務大臣、三大キャリア社長に以下を要請

スマホの料金負担の軽減

ライトユーザや端末購入補助を受けない長期利用者等に合わせた料金プランの導入

端末販売の適正化等

・インセンティブの適正化
・SIMロック解除を着実に推進
・契約期間拘束
・自動更新月契約の見直し(いわゆる2年縛り)

MVNOのサービスの多様化を通じた料金競争の促進

MVNOと3大キャリアとの間で行われている事業者間協議の更なる促進

【2016年2月1日】
3大キャリアが、ライトユーザー向けの料金プラン発表

【2月2日】
総務省、実質0円禁止を含んだガイドライン公表

次回は、このタスクフォースが中古スマホひいては中古携帯市場にどのような影響があるのか?推察します。

《携帯&スマホAtoZ》粟原浜一株式会社アワーズ
粟津 浜一 代表取締役

<Profile>
1979年12月岐阜県生まれ。2004年筑波大学大学院修士課程修了。ブラザー工業株式会社を経て、2009年株式会社アワーズを設立、社長に就任。中古携帯市場動向セミナーを数回開催。これまでに500以上店舗に中古携帯事業を展開、コンサルを行っている。

387号(2016/03/10発行) 8面

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