フリマアプリの襲来!? 時短・高値で不要品直売

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フリマアプリの襲来!? 時短・高値で不要品直売

2014年02月26日

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スマホに「フリマアプリ」をダウンロードして手持ちの不用品を一瞬で出品。10〜30代を中心に、手軽で気軽な中古売買の仕組みが急拡大している。最大級のFrilはすでに100万ダウンロード以上を記録。スマホの利用者が急増する中、中古市場は思わぬベクトルで成長している。

Fablic(東京都渋谷区)がFrilをリリースしたのは2012年の7月のことで、フリマアプリのパイオニア的存在だ。

本人確認が必要な会員数は非公開だが、ダウンロード数はすでに100万以上をカウント。出品数は累計400万点を超えた。今年中に流通額100億円を達成する計画だと言う。現時点で「計画の少なくとも半分以上は超えている」(堀井CEO)と言い、順調に推移している様子がうかがえる。

Frilは女性を対象にしたフリマアプリで、利用者の年齢層は10〜30代。最も多いのは20代のユーザーだ。ファッション用品の出品が中心で、販売単価のボリュームゾーンは3000〜4000円。

もともと、個人間で不用品を売買する商取引きはヤフオク!や楽オクなどPCをベースにしたプラットフォームで利用を伸ばしてきた。WEB上の中古市場は6400億円(車等除く)と推計されており、リアルの中古市場に迫る勢いだ。

ただし、写真撮影を行い画像をアップロードするなど出品プロセスが大変で、PCを所持している人に利用が限られるため、「ITリテラシーの高いユーザーがその大半を占めていた」(堀井CEO)

一方、フリマアプリは搭載カメラで撮影しすぐに出品でき、操作が簡単で誰でも利用できる。その上PCと異なりひとり1台持ちが基本のスマートフォンで使う仕組みだ。スマホの利用が伸びるのと比例してフリマアプリが広がるのは、必然と形容できるかもしれない。

安心・安全な取引ができる

フリマアプリ市場で急先鋒の一社と言われているのが前述の「Fril」だ。

先行者の優位もあるが、最も支持されている理由は「安心・安全な取引きができる」ことにある。

CtoCのマーケットプレイスは、売買の場を提供するだけというスタンスをとるケースも多い。ところが堀井CEOは「コミュニティはメンテナンスしないと荒れるものです」と指摘する。

売る気が無いのに出品する、手元に商品が無いのに画像を盗用して出品の振りをするなどのスパム行為や荒らしを駆逐するため、Frilはパトロールを徹底している。また、ユーザーの通報やコメントにも重みを持たせて、それを反映させ削除するシステムもつくりあげた。

ほとんどのフリマアプリにも共通することだが、代金と商品のやり取りにはエスクローサービスを導入している。購入が決まるとまずはFrilに代金を支払う。同社はそれをプールしておいて、商品の到着が無事確認されると売り手に入金する。これで取引の安全性が担保されるわけだ。

さらにFrilは、「本人確認もしっかりやる」と話す。代金や商品を受け取るためには、ユーザーは身分証を送り、Frilから返送されてくる簡易書留を身分証に記載された住所で受け取らなければならない。「ユーザーが本当にその場所に所在している」ことを確認済みのため、取引の安全性をより高めることができる。同社はこのために月間100万円以上を費やしていると明かす。

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338号(2014/02/25発行)1面

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