「偽造コイン」の買取に注意
2024年05月23日
先月頃からタングステン製の偽造コインが関東・関西で出回るようになり、買取店の被害が相次いでいる。5月上旬には偽造免許証を用いて、「天皇陛下御在位60年記念金貨」(額面10万円)の偽造品を売却しようとした疑いで、16歳の少女が千葉県警に逮捕された事件が起きた。組織的な犯罪の可能性が高いため、買取店は注意が必要だ。
タングステン製の「御在位金貨」出回る
「御在位記念金貨」
買取価格は24万円
天皇陛下御在位60年記念硬貨は、昭和天皇の在位60年を記念して1986年に発行された。額面10万円の金貨としては、日本で初めて発行されたと言われており、発行枚数は1100万枚に及ぶ(金貨以外に銀貨、白銅貨もある)。20グラムの純金が用いられており、金相場の高騰により買取店では24万円程度の値が付くようだ。
これの偽造品が関東・関西圏を中心に出回り、複数の買取専門店等の事業者から被害が出たと言われている。また、千葉県警に逮捕された少女は闇バイトで知り合った男から偽造品を渡されたと供述しており、組織的な犯行の可能性が高そうだ。
買取店が被害に遭ってしまった理由に、金貨の真贋が非常に難しく、また偽造リスクが低いとされる商材だったことが挙げられる。
第584号(2024/05/25発行)24面