GIGAスクール端末 大量排出へ
2025年05月25日
全国の小中学生に配布された「GIGAスクール端末」の更新が今年度から始まる。この更新需要は年間500万台弱とも言われており、かつてない大量排出規模。2020年の導入当初には発生しなかった「回収」「廃棄」という課題に対し、リユース・リサイクル事業者各社が受け入れ体制の構築を進めている。ただ、適切な端末処分の教育関係者への認知は進んでおらず課題も多そうだ。
年500万台弱、リユース企業らが受け入れ体制
GIGA端末の導入、保守スキーム
(出典:日本PCサービス)
GIGAスクール構想は、一人1台の端末を支給し学校でのデジタル教育を推進する取り組み。文科省の肝煎りで2019年に始まった。
端末の更新は5年おきと定められ、今年度は初の端末更新を迎える。MM総研によると、GIGA端末の更新需要は25年度に474万台、26年度に455万台を見込む。
学校関係者らが処分を急ぐ理由は、文部科学省が端末を極力リユースするように通達しているためだ。2023年10月に同省が学校関係者に通達した文書によると、ギガスクール端末は「資源の有効活用の観点からも再使用することが重要」としている。例えば教員向けの端末や図書館用の端末として利用を想定する。また再資源化する場合、文科省は小型家電リサイクル法の認定事業者、または製造事業者への委託を勧める。
第608号(2025/05/25発行)1面