ブンブンジャレコ、鉄道模型ネット売買し来期1億円

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ブンブンジャレコ、鉄道模型ネット売買し来期1億円

2017年06月06日

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鉄道模型の中古売買をネットで行い、来期1億円を見込んでいるブンブンジャレコ(愛知県額田郡)。IPOを目標に全社一丸で突き進んでいる伸び盛りの会社だ。しかし、あの日の「泣き声」が無ければ、今は存在していなかったかもしれない。

ブンブンジャレコの買取サイト「鉄道本舗」ブンブンジャレコの買取サイト「鉄道本舗」。石川社長自ら鉄道マンに扮し、鉄道愛をPRしている。同社は宅配買取だけでなく出張買取も行うが、その際にHPを見たお客から、「石川さん自ら来てくれて感激した」と言われることも。ブログなどSNSで日々の買取りをレポートしており、安心感につなげている。

所持金190円からの奮起

その日、石川泰蔵社長は駐車場でうなだれていた。当時は古書をネットで販売していたが、価格競争に疲弊し資金ショートを何度もおこし、従業員の給料も遅配していた。

お財布の中にあるのは、わずか190円。両親とも喧嘩中。仕事もプライベートもどん底だと感じていた。

父親の異変を感じたのか、車中に居た2歳の子どもが泣きだした。石川社長は我に返り、「この子のためにがんばるしかない。もし潰れるのだとしたら、好きなものにチャレンジしてから潰れよう」と顔を上げた。

ふっ切れた石川社長の脳裏をよぎったのは、子どもの頃に鉄道に乗った楽しい思い出だった。リユース店から鉄道模型を大量に購入し、自分で組み立ててヤフオク!で販売する事業を開始。少しずつ軌道に乗りはじめた。

そんな最中、古物市場で4トン車1台分の鉄道模型が出ると噂を聞いた。その時の買取資金は30万円しかなかったが「逃したくない」と考えた石川社長は、賭けに出た。

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416号(2017/05/25発行)15面

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