《人材活用の賢者》障がい者を中古品ネット販売の戦力に 出品や商品チェック作業を任せる

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《人材活用の賢者》障がい者を中古品ネット販売の戦力に 出品や商品チェック作業を任せる

2018年06月09日

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障がい者中古ネット販売戦力に
出品や商品チェックなど行う

質店を運営するコンドー商会(埼玉県蓮田市)は、低価格品のネット出品を障がい者に依頼している。委託を受けているのは、障がい者就労支援を行うヒューマングローだ。本棚すっきり研究所の島田博之代表は、アマゾンで古本販売を行いながら、友人の立ち上げた障がい者就労施設の運営に参画。商品の検品や出品を任せている。障がい者の労働の担い手として期待される。

ブランドは自社で 家電・雑貨は代行

コンドー商会が、ヒューマングローを通して障がい者にネット出品を依頼しはじめたのは昨年秋頃から。それまで主力商品のハイブランドや宝飾品は自社でネット出品をしていたが、型落ちの家電や雑貨は、古物市場でまとめ売りをしていた。

「写真を撮影したりネット出品する手間とコストを考えると、割に合わない」(近藤俊之 取締役)からだ。

だが、市場で事業者相手に販売すると、まとめて数千円程度の売り上げにしかならない。このままのやり方ではおもしろくないと考えていた時、出会ったのが障がい者就労支援のヒューマングローだ。

障がい者の活躍の場をつくりたいという理念にも賛同し、1回100点ぐらいずつネット出品代行を依頼しはじめた。ヤフオク!で売って、手数料20%を差し引いて売り上げをバックしてもらっている。

「ネット出品をすると、市場と価格が1桁変わることも。動作確認の時間や市場に行く時間もカットでき、リソースを他の仕事に回せるようになりました」(近藤取締役)

非対面で集中力いる仕事

 
本棚すっきり研究所では、障がい者に「本の書き込みチェック」や梱包作業、ネット出品の業務などを任せている。

古本のネット販売事業は島田博之代表ひとりで個人事業主として行っているが、作業をアウトソースすることで月間3000点を出品し、年間1500万円を売り上げる。

依頼している施設朗真堂に理事として参画もしている。ネット古書店で事業を立ち上げた際、命である仕入れの時間を削りたくないと思い、業務委託したのが出会いだ。

そこで「障がい者就労施設は仕事がなくて困っているが、ネット通販とは相性がいい。対面サービスが必要なく、集中力を発揮できる」(島田代表)と気づいた。

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▲本棚すっきり研究所では、古本の検品やネット出品を依頼

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▲左から、本棚すっきり研究所の島田博之代表。ヒューマングローの阿部祐一施設長。コンドー商会の近藤俊之取締役マネージャー

ITスキル高い人材が豊富に

島田代表曰く、今特に増えているのが精神障がいの人たち。IT業界で働く30~40代が鬱病を発症して障がい者認定を受けるケースが多いと言う。

SEやプログラマー、デザイナーをやっていた者も多く、PCでの作業に長けている。うまくシフトを組み調整すれば、貴重な働き手になる。

実は、島田代表自身もアマゾンやヤフーで働きすぎて鬱病診断され、ドロップアウトしたという過去がある。その体験をもとに、障がい者に業務をアウトソースしてうまくまわる仕組みと出品ツールを開発した。

「体調によりたまに出勤できない時がある、など弱点もありますが運営スタッフがシフトを組んで問題なく仕事を完了することができる。障がい者が、人的リソース不足の受け皿になると確信しています」(島田代表)

《 Topic 》
議員事務所に回収ボックス 自立目指すプロジェクト

障がい者の平均賃金は雇用型(A型)で月約7万円。非雇用型(B型)の平均工賃は約1万5000円程度(出典:厚生労働省)。自立して生活していくのが難しい。

そこで、本棚すっきり研究所はジョブボンプロジェクトを立ち上げた。古本などの取扱いを通じ、障がい者の賃金を上げ生活を安定させるのが目標だ。朗真堂、ヒューマングロー、カタリストなどが出品提携施設となっている。 

プロジェクトの活動のひとつで、障がい者所得倍増 議員連盟と組んでいる。本の寄贈や本を読む機会の多い議員らがいる「議員会館」で賛同する各議員の事務所の中に、本の回収ボックスを設置。定期的に回収し、ネット販売する事業を行っている。

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第440号(2018/05/25発行)20面

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