インフレ、円安、インバウンド需要──。環境変化を追い風に、日本のリユース市場は拡大局面を維持する一方、その成長の姿は一様ではなくなっている。
総合、ブランド、デジタル家電、ホビー、海外、プラットフォーム。
商材や立ち位置によって、見えている景色は大きく異なる。
6人のキーマンにそれぞれの視点から、2026年の市場の明暗と、次の打ち手について語ってもらった。
総合リユース
「経済価値だけでなく
共感生むような体験を」
ブックオフグループHD代表取締役社長
堀内 康隆氏
ブランド
「モノが持つ意味や背景に
価値を見出し消費する時代に」
バリュエンスHD代表取締役社長
嵜本 晋輔氏
PC/スマホ
「スマホやPCは資産として
認識され始めている」
ソフマップ代表取締役社長
中阿地 信介氏
総合リユースの視点からは、市場拡大の一方で利用者数の伸び悩みが課題として浮かぶ。ブックオフグループHDは、インバウンドや日本のIPコンテンツ需要を追い風にしつつ、「経済価値だけでなく共感を生む体験」が今後の成長に不可欠だと指摘する。
ブランド分野では、「安いから買う」から「共感するから選ぶ」にシフトするとバリュエンスHDが予測する。また、テクノロジーの進化で真贋鑑定や相場算出は、AIが人間を凌駕すると見る。
デジタル家電領域では、中古スマホが成長を牽引する。ソフマップは、新品価格の高騰を受け、スマホやPCが「資産」として強く認識され始めた点に商機を見る。一方、新品供給が細れば、やがて中古市場も玉不足に陥るという構造は変わらない。
ホビー分野では、テイツーがトレカを軸に、デジタル時代でも価値を持つ「物理的商材」に注力する。ただし価格変動は激しく、扱いは容易ではない。在庫管理と出口戦略が成否を分けると説明する。
日系リユース企業として、最も海外出店が進んでいるのがゲオHD。同社は古着のセカンドストリートをアメリカや台湾をはじめとした各国に、144店を出店している。グローバルな中古アパレル市場拡大を背景に出店を加速しており、今後は人材と在庫確保が最大の課題とする。
フリマアプリ「スニーカーダンク」を運営するSODAは、プラットフォーマーの立場から真贋鑑定とテクノロジーで市場の信頼を底上げすることが成長の基盤になると見る。各社のキーマンが語る2026年予測と成長戦略のインタビューが続く。
マーケットプレイス
「安心して買える環境が
市場拡大の前提になる」
SODA(スニーカーダンク)代表取締役社長
内山 雄太氏
海外市場
「"物を大切に"は世界的流れ
中古市場には追い風」
ゲオHD取締役専務執行役員・海外事業責任者
久保 幸司氏
ホビー
「トレカのような物理的価値を
持つ商材は強さを保つ」
テイツー代表取締役社長
藤原 克治氏
第623号(2025/01/10発行)1面


