【まだ間に合う!越境EC スタートアップ講座】Vol.3 越境ECと国内ECの違い

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【まだ間に合う!越境EC スタートアップ講座】Vol.3 越境ECと国内ECの違い

2019年05月22日

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今回の記事では、越境ECと国内ECとの違いについて押さえておきたいポイントを紹介します。越境ECと国内ECの違いは、大きく2つの項目に分けられます。

 

季節や好み、文化の違い理解が必要

1つ目は、「需要と供給」です。国内ECでは日本国内のみを対象としているため、色や好みのデザインなど、需要のある商品はある程度定まっています。それに対して越境ECでは、デザインなどに加えてサイズや北半球・南半球における季節の違いなどの予測すべき項目が増えます。また、懸念すべき競合セラーも国内から国外に広がることが挙げられます。

何をどこの国に売るのが最も商品力が高いか、物価に応じてどれほどの価格を設定すべきか、を見極める力が要求されます。

越境ECコラムvol3の図.png 

2つ目にあげられるのは、「販売コスト」です。国内ECと比較すると、越境ECは国内での運用コストに加えて翻訳費用、海外配送費、そして返品や詐欺リスクを考慮しなくてはなりません。

返品についてですが、文化的な意識の違いで日本よりも、海外の方が返品に対する抵抗感が薄く、返品率が高い傾向です。

さらに、海外で販売した商品の返品時は、輸入扱いになるのでセラー側に関税がかかります。参考ですが、日本郵便は100%の関税、DHLは再輸入免税が適用されるという話もあります。税関の判断でかわる場合もあるようです。越境ECのセラー側は、そのことに留意し、値付けや返品時対応方針の決定をする必要があるでしょう。

これに対応してイーベイでは、セラーの利益を守るために「eBayセラー・プロテクション」(売り手保証制度)を取っています。バイヤーの対応が不誠実だった場合や詐欺に遭った場合のために常に自動システムがセラーとバイヤーのやりとりを確認しているのです。

また、これらのコストを抑えるためにも販売をマーケットプレイスか自社サイトで行うか、自社運用か販売委託か、倉庫を日本に置くか現地に置くかなど、「最適な販売方法の決定」が不可欠でしょう。次回は越境ECで日本の高額品が売れる理由を紹介します。

第463号(2019/05/10発行)15面

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