チケットストリート、コロナ受け3月売上ほぼ0

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チケットストリート、コロナ受け3月売上ほぼ0

2020年05月04日

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『チケットストリート(東京都品川区)』が3月26日よりチケット売買を停止している。コロナウイルス感染症の流行に伴う興行中止が相次いだことを受けての対応で、同社の業績に大きな影響を与えている。現状を西山圭社長に訊いた。

西山圭社長西山 圭社長

「回復は早くて今年後半」

--チケットの取引が停止している。

3月26日から取引機能を停止しています。そのため出品しても売れず、出品者はほぼいません。

--3月売上は前年同月比と比べてどうか。

概ね80%減です。残りの20%も延期や中止が決定されていないだけで結果的に中止となるケース。そのため、ほぼ売上はありません。弊社の場合は国内チケットのみの取り扱いで、売上の大半がスポーツなんです。プロ野球の開幕が延期となり、他の音楽や演劇も、開催された割合は非常に低い。そのため売上は昨対比5%以下、あるいはもっと低いです。

--現状の対策は。

自社はあくまでCtoCなので、今は主催者の延期・中止情報などを利用頂いている方にいち早く伝えることに注力しています。また返金対応をきちんと行っております。

--今後の見通しは。

五輪が延期されたため、7月までは大規模イベントの開催は難しいはず。サッカーJリーグでも定員は半分ほどで、1席ずつ開けて座る方針。仮に再開したとしても3万人が入るハコに1.5万人しか入らないため、単純計算で売上は半分にしかなりません。コロナ前の状態に回復するのは早くとも今年後半と思っています。

--3月は中止や返金などで売上がゼロになったが、いつまで耐えられるか。

外部投資家含めキチンとした資本を持っているので、経営的、財政的な問題は1年以上発生しない状況です。

--今後リスクに備え、チケット売買以外のサービスを開始する予定は。

現在はお客様への対応が優先。現時点で何らかの新事業は全く想定していません。

--回復のフェーズはどう見ているか。

再開にむけた議論で、満席での稼働はいけないという声があります。1席おきに座る等、定員数は少なくなる。チケット流通量も大幅減からの再開になるのでは。

--マーケットに伝えたいこと、理解をしてもらいたいことはあるか。

弊社はもちろん、コンサートの主催者やプロモーターが大きな影響を受けています。スポーツチームが経営破綻するなどした場合は回復後に試合ができない。チームであったりアーティストであったり、活動を維持するための支援や補償が必要ではないでしょうか。

第486号(2020/4/25発行)13面

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