リユース企業 古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキング2023(2022年度)

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リユース企業 古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキング2023(2022年度)

2023年12月26日

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古着売上ランキング2023

リサイクル通信「古着売上ランキング2023」を紹介します。本紙がリユース企業の売上を独自に調査し、古着・服飾雑貨売上のTOP20社をランキング形式で紹介します。尚、売上高は2022年度の実績値となります。

 目次

  1:古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキングとは?

  2:古着(洋服・服飾雑貨)の市場規模は?

  3:売上ランキングTOP20社を紹介

  4:2023年(2022年度)調査から見えた変化

  5:まとめ

1:古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキングとは?

古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキングは、リサイクル通信が毎年1回、全国のリユース企業を対象に行う調査「中古(リユース)売上ランキング」をもとに、洋服・服飾雑貨の販売割合や販売量を算出し、紹介しています。

衣類の中で、主にメンズ・レディースの古着(ブランド古着含む)や、スポーツウェア、帽子や眼鏡等のアクセサリー、シューズ類を取り扱う企業が対象になります。

その他、総合的な調査結果はコチラの記事を参照ください。

「中古売上ランキング2023」調査概要

調査概要:2022年度におけるリユース売上高を基に順位付けを行った。22年4月から23年3月までのいずれかを通期決算月として締めたリユース売上を22年度実績とした(一部企業においてはその限りでない)

調査期間・方法:2023年5~6月に、インターネットフォーム、FAX、電話、メールのいずれかで回答を受け付けた

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2:古着(洋服・服飾雑貨)の市場規模は?

ランキング入りした企業の紹介に入る前に、洋服・服飾雑貨の市場規模についてご紹介します。

リサイクル通信の調査では、2022年のリユース市場規模は、2兆8976億円。そのうち洋服・服飾雑貨の市場規模は5119億円で、前年と比べて11.6%の成長をしています。

年々規模を拡大している古着のリユースは、リユース市場全体の17%以上の比率です。

そのうちブランド古着の人気は根強く、古着店から総合リユース店まで数多くの取り扱いがあります。粗利率も高いことから、大手リユース店の稼ぎ頭となっている場合も多く、現在も機能性のあるアウトドアやスポーツ関連の洋服・服飾雑貨は人気です。

3:売上ランキングTOP20社を紹介

ビッグサイト東1ホールで開催。多くの古着ファンが訪れた

ここからは、中古品(リユース)ブランド・宝飾品売上ランキングのTOP20社を紹介していきます。※印はリサイクル通信の推計値、正確な数字とは異なる場合があります。

20位 ヴァンベール(たんぽぽハウス) 洋服・服飾雑貨中古売上 5.4億円

20位は東京都中央区に本社を置くヴァンベールです。「ファッションリサイクル たんぽぽハウス」の運営管理、古着のリサイクル販売・買取を行っています。東京に12店舗、千葉に3店舗展開しています。

19位 ヤマト(トイズキング・リアルクローズ) 洋服・服飾雑貨中古売上 5.4億円

19位は、ヤマトです。本社を愛知県名古屋市に置き、「トイズキング」の屋号でおもちゃ・フィギュア事業、「リアルクローズ」の屋号でブランド・ファッション事業などを行っています。

18位 ワットマン(ワットマンスタイル)5.9億円

18位はワットマンです。主に神奈川県内でリユースショップ「ワットマン」を展開しており、ブックオフにもFC加盟しています。グループ会社にホビー通販の「ホビーサーチ」を持つほか、タイでの店舗展開も手掛けています。東証スタンダード市場に上場しています。

17位 サンクル(ジャンブルストア、セカンドストリート)洋服・服飾雑貨中古売上 6.1億円

17位はサンクルです。本社は岡山県岡山市にあり、岡山県、徳島県で衣料、バック、時計、靴、アクセサリーの専門店「JUMBLE STORE」を4店舗運営しているほか、「セカンドストリート」の運営も手掛けています。

16位 ありがとうサービス(ブックオフ、ハードオフ)洋服・服飾雑貨中古売上 6.2億円

16位はありがとうサービスです。愛媛県今治市に本社があるメガフランチャイジーで、東証スタンダード市場に上場しています。ブックオフ・ハードオフを運営しており、タイ・カンボジアで海外店舗も運営しています。リユース事業のほかにも、モスバーガー等の飲食店事業、県内の温浴施設を運営する地方創生事業を手掛けています。

15位 カジ・コーポレーション(お宝創庫)洋服・服飾雑貨中古売上 6.4億円

15位はカジ・コーポレーションです。愛知県を中心に東海・関西エリアで展開する「お宝創庫」では「地域密着型 アソビ・ファッション リユースショップ」を掲げており、古着の売買も活発です。このほか、トレカやゲームなどのホビー領域に特化した「プレイズ」「メディオ」「おじゃま館」などを運営しています。

14位 東都クリエート(オーディン・エコ市場) 洋服・服飾雑貨中古売上 6.4億円

14位は、福島県福島市に本社を置く東都クリエートです。リユースリサイクル商品の買取販売を中心に「オーディン」や「エコ市場」などを運営するほか、ブックオフFCにも加盟しています。東北や関東地方を中心に、海外にも店舗を展開しています。

13位 Kurokawa(キングファミリー、ちゃくちゃくちゃく)洋服・服飾雑貨中古売上 7.9億円

13位は「キングファミリー」等を運営するKurokawaです。本社は兵庫県加古川市にあり、低単価古着の取り扱いに長けています。12店舗の直営店のほか、フランチャイズ展開も手掛けています。

12位 ジェーアンドジェートレーディング 洋服・服飾雑貨中古売上 8.7億円

12位はジェーアンドジェートレーディングです。本社は千葉県鎌ヶ谷市にあり、「古着ファクトリー」の屋号でアメリカ古着の販売を行なう実店舗を運営しています。店舗では、予約制で事業者向けの卸売にも対応しています。

11位 Eco Ring Holdings(エコリング) 洋服・服飾雑貨中古売上 11.0億円

11位にランクインしたのは、エコリングです。兵庫県姫路市に本社を構え、関西や関東を中心に買取事業、ブランド品専門店運営、インターネット販売などの事業を行っています。最近ではテレビやラジオなどのメディアに数多く出演しています。

10位 ウィゴー(WEGO)洋服・服飾雑貨中古売上 12.2億円※

10位はウィゴーです。長らく新品衣料を中心としていましたが、昨今は再び古着扱いを強化。会社の年商300億円のうち、古着が12億円程度を占めています。大阪では事業者・個人向けに仕分け前の古着の直売にも対応しています。

9位 3peace(3peace)洋服・服飾雑貨中古売上 16.5億円

9位は3peaceです。神奈川県茅ヶ崎市に本社があり、2019年の創業以来、急速に規模を拡大してきました。タイから仕入れた日本人好みにアソートされた古着を国内で販売しているほか、フランチャイズ展開も進めています。

8位 JAMTRADING(古着屋JAM) 洋服・服飾雑貨中古売上 22.8億円

8位は、JAMTRADINGです。本社は大阪府大阪市にあり、海外の古着・アンティーク家具・雑貨等の輸入販売を事業としています。大阪府と京都府で、古着屋JAMの他、Elulu by JAMやLOWECO by JAMを運営しています。

7位 買取王国(買取王国) 洋服・服飾雑貨中古売上 23.2億円

7位は、愛知県名古屋市に本社を置く、買取王国です。愛知県を中心に、中部や関西地方で買取王国やマイシュウサガール、工具買取王国、WHYNOT、Recoを直営し、古着や工具、高級ブランド品、家電、ゲーム、お酒などを販売、買取しています。

6位 STAYGOLD(BRAND REVALUE・BRING) 洋服・服飾雑貨中古売上 45.2億円

6位は本社を東京都渋谷区に置く、STAYGOLDです。同社の「BRING」ではブランド古着の、「BRAND REVALUE」はブランド品のリユース店を展開しており、成長が続いています。

5位 ハードオフコーポレーション(オフハウス・モードオフ) 洋服・服飾雑貨中古売上 51.4億円

5位はハードオフコーポレーションです。本社は新潟県新発田市にあり、リユース事業を軸に、ハードオフ、オフハウス、モードオフなど、7業態の多店舗展開を行い、それらのフランチャイズ事業も行なっています。古着は主にモードオフで扱われるほか、総合リユース業態のオフハウスでも取り扱います。

4位 ブックオフグループホールディングス(ブックオフ・ブックオフスーパーバザー) 洋服・服飾雑貨中古売上 111.4億円

4位は、ブックオフグループホールディングスです。本社は神奈川県相模原市にあり、ブックオフなどで中古書籍やDVD、ゲームを買取販売するほか、ブックオフスーパーバザーなどで中古アパレルやスポーツ用品などを取り扱っています。5位以下と2倍以上の大差をつけ、110億円台のアパレル売上を達成しています。

3位 トレジャー・ファクトリー(トレジャーファクトリー) 洋服・服飾雑貨中古売上 129.2億円

3位は、トレジャー・ファクトリーです。東京都千代田区に本社を置き、リユース事業を中心に、ライフサポートサービス、オークション事業、などの事業を展開しています。

2位 ZOZO(ZOZOTOWN・ZOZOUSED) 洋服・服飾雑貨中古売上 156.9億円※

2位は、本社を千葉県千葉市に置く、ZOZOです。ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOTOWN事業とブランドの自社ECサイトの運営支援を行うBtoB事業を軸に事業展開をしています。

1位 ゲオホールディングス(セカンドストリート) 洋服・服飾雑貨中古売上 598.9億円

1位は、愛知県名古屋市に本社を置くゲオホールディングスです。メディアリユース等の「GEO」、古着等の「セカンドストリート」などを運営しています。その中でも、「セカンドストリート」では全国800店舗以上の店舗網を強みに、2位と450億円近く差をつけた売上を叩き出しています。

4:2023年(2022年度)調査から見えた変化

交換される古着はヒューマンフォーラムが用意

古着(洋服・服飾雑貨)のランキングでは、「セカンドストリート」を運営するゲオHDが600億円程度を売り上げ、古着業界シェアのうち、1割以上を占めていることがわかりました。

またZOZOを除き、オフラインの店舗が仕入れ・販売の主軸であり、古着の主戦場はリアルであることが分かります。

特に存在感を発揮しているのは、「セカンドストリート」や「トレファク」、「モードオフ」など、ロードサイドに展開する大手総合リユース店です。主に国内の消費者から不要になった衣類を買取り、古着として販売しています。

各店舗とも大量の低単価古着を高回転で販売する力が強く、安くて良い服を購入するための社会のインフラになっています。こうした取り組みは環境省が推進する「サステナブルファッション」に通じるものがあり、重要性はさらに高まっていくでしょう。

また、東京の下北沢や高円寺、大阪のアメリカ村などに展開する古着の専門店も、支持を集めています。

こうした古着専門店はタイやアメリカなどから大量に衣類を買い付け、各店舗のセンスに沿った衣料をピックアップし、店頭やオンラインで販売します。先述のサステナビリティに加え、「他人とかぶらない」「1点1点にストーリーがある」というファッション面の魅力を持つことから、総合リユース店とは異なる客層にもアプローチしています。

今後、古着販売においては「セカンドストリート」「ハードオフ」などの総合リユースと「JAM」「3peace」などの専門店に二極化する動きが進みそうです。市場の拡大により、良質な古着は取り合いとなり、仕入れの難度は増していくでしょう。

5:まとめ

古着店は大手総合リユース店の存在感が大きい分野であることがわかりました。特に数多くの古着を裁くことのできる大型店を展開している企業が目立ちます。一方で専門店も確実に勢力を拡大しており、さらにメルカリなどのCtoCサービスも、手軽に古着を売買できる手段として定着しています。

総合リユース店・古着専門店・フリマアプリのそれぞれが波及しあうことで、今後の古着がより活性化していく可能性も高いため、要注目の業界です。

リサイクル通信では、全国のリユース企業等を取材しており、マーケットや企業の動向等の情報を発信しています。

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