リユース企業 古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキング2024(2023年度)

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リユース企業 古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキング2024(2023年度)

2025年02月13日

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リユース企業 古着売上ランキング2024がまとまりました。リユース業界専門紙「リユース経済新聞」がリユース企業の実態を調査し、古着・服飾雑貨売上のTOP20社をランキング形式で紹介します。尚、売上高は2023年度の実績値となります。

 目次

  1:古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキングとは?

  2:古着(洋服・服飾雑貨)の市場規模は?

  3:売上ランキングTOP20社を紹介

  4:2024年(2023年度)調査から見えた変化

  5:まとめ

1:古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキングとは?

古着(洋服・服飾雑貨)売上ランキングは、リユース経済新聞が毎年1回、全国のリユース企業を対象に行う調査「中古(リユース)売上ランキング」をもとに、洋服・服飾雑貨の販売割合や販売量を算出し、紹介しています。

衣類の中で、主にメンズ・レディースの古着(ブランド古着含む)や、スポーツウェア、帽子や眼鏡等のアクセサリー、シューズ類を取り扱う企業が対象になります。

その他、総合的な調査結果はコチラの記事を参照ください。

「リユース売上ランキング2024」調査概要

調査概要:2023年度におけるリユース売上高を基に順位付けを行った。23年4月から24年3月までのいずれかを通期決算月として締めたリユース売上を23年度実績とした(一部企業においてはその限りでない)。

調査期間・方法:2024年5~6月に、インターネットフォーム、FAX、電話、メールのいずれかで回答を受け付けた。

2:古着(洋服・服飾雑貨)の市場規模は?

ランキング入りした企業の紹介に入る前に、洋服・服飾雑貨の市場規模についてご紹介します。

リユース経済新聞の調査では、2023年のリユース市場規模は、31227億円。そのうち洋服・服飾雑貨の市場規模は5913億円で、前年と比べて15.5%の成長をしています。

洋服・服飾雑貨はリユース市場の中で最も大きな商品セグメントで、18.9%を占めています。

特にブランド古着の人気は根強く、古着店から総合リユース店まで数多く取り扱っています。粗利率も高いことから、大手リユース店の稼ぎ頭となっている場合も多くあります。また最近では、アメカジスタイルやヴィンテージ古着が再注目されています。

3:売上ランキングTOP20社を紹介

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ここからは、中古品(リユース)ブランド・宝飾品売上ランキングのTOP20社を紹介していきます。※印はリユース経済新聞の推計値、正確な数字とは異なる場合があります。

20位 ワットマン(ワットマンスタイル) 洋服・服飾雑貨中古売上 6.1億円

20位はワットマンです。家電の「ワットマンテック」、アパレル・家具の「ワットマンスタイル」を主軸に総合リユース店を手掛けています。ホビー・メディア商材が売上拡大に寄与しています。

関連記事:ワットマン リユース売上49億円、3期連続増で安定成長【リユース企業の経営戦略】

19位 サンクル(セカンドストリート、ジャンブルストア) 洋服・服飾雑貨中古売上 6.5億円

19位はサンクルです。本社を岡山県岡山市に置き、岡山県・徳島県で衣料、バック、時計、靴、アクセサリーの専門店 「JUMBLE STORE」と「2nd STREET」を展開しています。

18位 カジ・コーポレーション(お宝創庫) 洋服・服飾雑貨中古売上 6.8億円

18位は、東海・関西エリアでお宝創庫を展開するカジ・コーポレーションです。トレカやゲーム等に特化した「プレイズ」、「メディオ」、「おじゃま館」なども運営しています。

17位 Kurokawa(キングファミリー、ちゃくちゃくちゃく) 洋服・服飾雑貨中古売上 ※9.2億円

17位はKurokawaです。低単価古着の取り扱いに長けています。FC展開や海外輸出のほか、24年6月には古着の販売・回収を行うECサイトを開設しました。

16位 パーパス(VINTAGE LOVER PURPOSE) 洋服・服飾雑貨中古売上 9.5億円

16位はブランドバッグ等を扱うパーパスです。海外向けにはECモールやライブコマース販売を展開。独自の基幹システムを生かして、マルチチャネルで商品を販売しています。

15位 ジェーアンドジェートレーディング(古着ファクトリー) 洋服・服飾雑貨中古売上 10.2億円

15位は千葉県鎌ケ谷市に本社を置くジェーアンドジェートレーディングです。アメリカ古着の販売を行う実店舗を運営しています。店舗では、事業者向けの卸売にも対応しています。

14位 ヤマト(リアクロ) 洋服・服飾雑貨中古売上 12.4億円

14位は、ヤマトです。ホビーやメンズブランドの買取り事業を手掛け、新品ソフビ販売も行っています。24年4月には初のおもちゃ販売店、「TOYSKING NAGOYA PARCO店」を名古屋市内にオープンしました。

関連記事:ヤマト、山本 祐介社長インタビュー

13位 3peace(古着屋3peace) 洋服・服飾雑貨中古売上 14.2億円

13位は海外古着卸と小売で成長を続ける3peaceです。24年10月には委託販売のトライアル店 「3peace outlet」を、「日常古着 FAST ECO STORE 神戸三宮店」の店内にオープンしました。

12位 ヒューマンフォーラム(SPINNS、mumokuteki) 洋服・服飾雑貨中古売上 ※14.5億円

12位はヒューマンフォーラムです。新品衣料と古着の「SPINNS」を多店舗展開しています。通信制高校のサポート校の運営や地域活性化などの活動も。24年7月には岩月臣人氏が社長に就任しました。

関連記事:ヒューマンフォーラム、岩月 臣人 新社長インタビュー

11位 Eco Ring Holdings(エコリング) 洋服・服飾雑貨中古売上 15.3億円

11位は、エコリングです。買取専門店を直営・FCで展開するほか「EcoRing the Auction」の主催も手掛けています。24年4月には第32回地球環境大賞「日本商工会議所会頭賞」を受賞しました。

10位 買取王国(買取王国) 洋服・服飾雑貨中古売上 26.9億円

10位は買取王国です。愛知県を中心に、中部や関西地方で「買取王国」や「マイシュウサガール」、「工具買取王国」、「WHYNOT」等を運営しています。24年8月にはベストバイから「良品買館」と「ツールマン」を事業譲受しました。

関連記事:ベストバイ、総合リユースを買取王国に譲渡

9位 JAMTRADING(古着屋JAM) 洋服・服飾雑貨中古売上 27.1億円

9位はJAMTRADINGです。海外の古着・アンティーク家具等の輸入販売を手掛けています。北海道から九州まで店舗網を拡大しており、24年10月には東京・渋谷に新店舗をオープンしました。

8位 ティンパンアレイ(RAGTAG、rt) 洋服・服飾雑貨中古売上 ※59.3億円

8位は、アパレル大手「ワールド」グループ企業のティンパンアレイです。24年5月から一次流通企業向けに買取プログラムの提供を開始。また「RAGTAG」では、海外向けEC販売に注力しています。

7位 ハードオフコーポレーション(オフハウス、モードオフ) 洋服・服飾雑貨中古売上 59.8億円

7位はハードオフコーポレーションです。「ハードオフ」、「ホビーオフ」、「ガレージオフ」など、7業態で国内・海外展開を行っています。衣料品やホビー用品が好調に推移しました。

関連記事:ハードオフコーポレーション、山本 太郎 社長インタビュー

6位 STAYGOLD(BRAND REVALUE、BRING) 洋服・服飾雑貨中古売上 71.3億円

6位は、本社を東京都渋谷区に置くSTAYGOLDです。「BRAND REVALUE」屋号でブランド品の買取りを行っています。「BRING」にてブランド古着の販売を強化しています。

5位 ブックオフグループホールディングス(ブックオフ、ブックオフスーパーバザー) 洋服・服飾雑貨中古売上 ※108.8億円

5位は古本店チェーン最大手のブックオフグループホールディングスです。書籍やメディア商材の「ブックオフ」、大型店の「ブックオフスーパーバザー(BSB)」等を展開しています。24年に不正問題が取り沙汰されたものの、業績は好調に推移しています。

関連記事:ブックオフ、不正関連で6800万円の損失

4位 コメ兵ホールディングス(KOMEHYO、BRAND OFF) 洋服・服飾雑貨中古売上 119.4億円

4位はブランド品買取の最大手、コメ兵HDです。M&AやJ.フロントリテイリングとの合弁会社設立により、24年3月期の売上高が大幅に増収しました。買取専門店を中心に出店し、勢いを見せています。

3位 トレジャー・ファクトリー(トレジャーファクトリー) 洋服・服飾雑貨中古売上 162.8億円

3位はトレジャー・ファクトリーです。家具・家電の「トレジャーファクトリー」、服飾の「トレファクスタイル」等を手掛けており、洋服・服飾売上が好調に推移しました。今年1月には創業30周年を節目にコーポレートロゴを刷新しています。

2位 ZOZO(ZOZOTOWN・ZOZOUSED) 洋服・服飾雑貨中古売上 ※176.3億円

2位にはファッションEC大手のZOZOがつけました。「ZOZOUSED」では同サービスの運営と下取りサービス「買い替え割」を担っています。一次流通と二次流通を同一上のプラットフォームで展開しており、AIを活用して値付け・販売を行っています。

1位 ゲオホールディングス(セカンドストリート) 洋服・服飾雑貨中古売上 876.2億円

1位は、愛知県名古屋市に本社を置くゲオホールディングスです。メディアリユース等の「GEO」、古着等の「セカンドストリート」などを運営しています。中でも、「セカンドストリート」では全国850店舗以上の店舗網を強みに、2位と700億円近く差をつけました。

4:2024年(2023年度)調査から見えた変化

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衣料・服飾品ランキングの1位は、昨年の598.9億円から876.2億円まで売上を伸ばしたゲオホールディングスとなりました。古着業態のセカンドストリートが成長し、古着業界シェアのうち1割以上を占めています。

さらに2位は ZOZO、3 位はトレジャー・ファクトリーと上位3組が前年の順位をキープしています。8位のティンパンアレイは、店舗出店および海外向けEC販売に注力しており、9位のJAM TRADINGは輸入古着の取り扱いに長けています。

国内の古着市場は、セカンドストリートやトレジャー・ファクトリー等の大手総合リユース店が店舗拡大を続け、大衆層に浸透しつつあります。一方、東京の下北沢や高円寺、大阪のアメリカ村などに展開する古着の専門店も支持を集めています。メルカリなどのCtoCサービスも、手軽に古着を売買できる手段として定着しています。

さらに昨今では、ユニクロなどの一次流通企業がリユース品の販売に乗り出すケースが増えつつあります。

こうした中で、良質な古着は取り合いとなり、仕入れの難度は増していくでしょう。

5:まとめ

本紙が商品別の市場規模をもとにリユース品の購入者を推計したところ、衣料・服飾品は4088万人と最も多くなりました。単純比較はできないものの、国内人口の3割強にのぼります。

また2024年には「日経クロストレンド」の 注目ワードに「リユース消費」が挙がりました。ファッション産業は環境負荷が大きいことを指摘されており、これを受けて、近年、ユニクロの「古着プロジェクト」や無印良品「ReMUJI」等、一次流通のアパレル企業がリユースに参入するケースが増加しています。

関連記事:「日経クロストレンド」の 注目ワードに「リユース消費」

消費者側もこのようなブランド姿勢を評価する傾向にあり、今後も不要衣類の再利用等、環境に配慮した企業経営が必須となりそうです。社会環境の変化に対応しながら、古着業界がどう発展していくのか。今後もぜひご注目ください。

リユース経済新聞では、全国のリユース企業等を取材しており、マーケットや企業の動向等の情報を発信しています。

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