リ店が小型家電回収できるように― エコミット 川野輝之社長

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「インタビュー」

リ店が小型家電回収できるように― エコミット 川野輝之社長

2016年10月19日

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環境負荷に携わっている事大きな問題として認識してほしい

小型家電リサイクルの窓口はリユース店がやるのが一番いい。使えるものは「リユース」使えないものは「リサイクル」に仕分けられ、最もリユース・リサイクル率を高められるから。リユース店の支援事業などを行うエコミット(鹿児島県薩摩川内市)の川野輝之社長はそう考え、環境省と粘り強く話し合い、小型家電リサイクル認定業者リーテムと共にそれを実現できるスキームを作り上げた。根底にあるのは「リユース業界全体を肯定したい」という思いだ。

――物流や資格など要件が厳しい小型家電リサイクル業者認定をとらなくても、リユース店がリサイクル料金を受け取って小型家電の回収窓口を行える仕組みを8月に発表しました。その後進捗はいかがですか。

ユニス仲道電器さんが運営する4店舗と、当社の鹿児島の直営のリユース店それぞれで9月頭から実際にスタートしました。

――回収は店頭だけですか?

916日から出張での対応も開始しています。これまでは一般廃棄物の許可が無いと回収運搬できませんでしたが、環境省にも承認をもらって、対応できるようにしました。始めたばかりなので何台集められるかはまだ分かりませんが、買えないものの処分も一括して受けられることで、買取りの提案がしやすくなったとユニスさんは言ってくれています。

報道後の反響はすごくて、すでに大手を含む関東圏の総合リユース3社の導入が決定しました。店舗数にして一気に200店が参加することになります。

――すごいですね、何がリユース店の需要を捉えたんでしょう。

例えば引っ越し時の買取依頼だと、荷物もダンボールにしまってゴミも捨ててあとは買い取ってもらうだけという状態でお客さんが待っていることが多いんです。しかしそこに買い取れない小型家電があることも少なくない。曜日が決まっている行政回収にはもう間に合わない。お客さんからは「買い取らなくていいから持って行って」と言われるわけです。お客さんが困っているのは分かっているけど、リユース店としては小型家電リサイクル認定業者ではないので、リサイクル料金をもらって回収することができず断らざるを得なかった。これをカバーできるようになるのは大きいと思います。リユース店をまわる物流網を持つ当社が、廃棄物収集運搬や積み替え保管許可を各エリアで取得し、小型家電リサイクル業者認定を持つリーテムと組むことで、法律面をクリアしました。

――買取りを行うリユース店が、リサイクル回収も行えば消費者の利便性も上がりますね。

はい。時間はかかるかもしれませんが、リユース店が地域のインフラになるのは目前だという気がしています。中古事業者以外にも、大手家電量販店などからも問い合わせが入っています。

会社概要
社名:株式会社ecommit
本社所在地:鹿児島県薩摩川内市 水引町2803
設立年月日:平成19年8月17日
主な事業:リユース・リサイクルに関する総合商社
資本金:1,000万円
代表者:代表取締役 川野輝之
社長プロフィール
1984年4月大阪生まれ。東京都内の高校在学中にアルバイト先であったリサイクル会社に入社。営業で全国を回り、鹿児島へ。2007年に鹿児島でK&Kリユースジャパンを創業。翌年に株式会社K&Kに改名し、法人登記。2015年4月、更なる環境ビジネス事業の発展を決意し、社名を株式会社ecommitに改名。

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401号(2016/10/10発行)7面

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