中古カメラ売上100億円に迫る―カメラのキタムラ代表取締役会長 兼 CEO 北村正志氏

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「インタビュー」

中古カメラ売上100億円に迫る―カメラのキタムラ代表取締役会長 兼 CEO 北村正志氏

2015年07月31日

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縮小するカメラ市場で奮闘するカメラのキタムラ(神奈川県横浜市)。年商1400億円の同社を下支えしているのが、中古カメラの販売だ。その売上げは、もう間もなく100億円に到達しようとしている。同社は、中古が新品販売や他のサービスに寄与するストーリーを紡ぎ出した。今後は他の商材でもこれを語ろうとしている。

需要はグローバル化している、2020年に向け中古市場拡大

――カメラのキタムラにとって、中古カメラとはどんな存在ですか。

縁の下の力持ち。全体をバックアップする存在です。新品のカメラは競合が多いせいもあって粗利は1割程度。ものによっては1ケタ%というものもあります。しかし中古は粗利が高い。利益を下支えしています。

――中古カメラの売上高は。

年間78億円ほどです。中古カメラの市場規模は280億円と推計しているので、当社のシェア率は30%。国内ナンバーワンだと思います。2年後には市場が300億円に拡大するでしょうから、その時にはキタムラも100億円を稼ぐようになるでしょう。中古は無視できませんね。

――カメラの新品市場は縮小していますが、中古市場は拡大しますか。

中古カメラの需要はグローバル化しています。インバウンド需要を取り込んで拡大していくと予測しています。キャノンとかニコンとかソニーは世界ブランドになっていて、特に日本国内で出たユーズドは丁寧に使われているということで海外からの需要が高いんです。うちの店にも1人で数百万円買っていくお客さんが来ます。日本で買って、中国や韓国で売っているようですね。こうしたインバウンド需要は2020年に向かってさらに高まっていくでしょう。

「やってみいや」で始めたら...。

――キタムラは、いつから中古を取り扱っているんですか。

30年前からやっていますが、本腰を入れたのは20年前です。現在、取締役をつとめている社員が「中古をやりたい」といって手をあげたんです。彼が言うには、新品は一度売るだけだけど、中古カメラをやれば買い替えの繰り返しを押さえられるから、常連客がつかめると。新品のカメラは高いので、手持ちのカメラを下取りに出せば差額で新しい商品を買えるようになる。手頃な価格の中古カメラは新しいお客さんをつかむ手段にもなると、こう言うわけです。でも、私は当時そんなに期待していなくて、「まぁ、やってみいや」くらいの気持ちだったんです。が...。

――ですが?

今や100億円が見えてきました。全体の売上高が1400億円くらいなので、その内の100億円というと大きいですよ。様々なシナジーもあります。

――例えば。

当社の核のひとつがプリント事業ですが、カメラを買ったお客さんは当然プリントもしてくれるようになります。また、店舗の集客にも役だっている。中古販売はeコマースの比重が大きく、52%がネット経由によるものです。お客さんは最寄りの店舗に商品を取り寄せて受け取るというのが基本の仕組みなので、お店側としては来店が促せる。

――そういう仕組みならメリットがありますね。

店で現物を見てもし嫌なら、お客さんはその場でキャンセルしてもかまいません。オムニチャネルと最近言われているけど、当社は12年前に、ネットから店舗の送客につなげるシステムをつくりました。

会社概要
株式会社キタムラ
本社所在地:神奈川県横浜市港北区新横浜2-4-1
創業:1934(昭和9)年3月
設立:1943(昭和18)年5月
資本金:28億5,200万円
売上高:1,359億7,100万円(2015年3月期)
従業員:8,408名
事業内容:「カメラのキタムラ」(873店)の運営、子ども写真館「スタジオマリオ」(384店) の運営、アップル製品サービス事業、スマートフォン事業、インターネット販売事業、中古販売事業、クオリティの高い証明写真スタジオ「スタジオK」の運営、フォトカルチャー事業

社長プロフィール
昭和16年、高知県生まれ。早稲田大学中退後、「浅沼商会」を経て「キタムラ」に入社。取締役、営業本部長などを経て昭和60年、社長に就任。「カメラのキタムラ」をチェーン展開し、同社を大きく成長させた。平成16年にジャスダックに上場、翌17年に東証2部に上場させ平成20年6月には代表取締役会長に就任。好きな女優は浅岡るり子。

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372号(2015/07/25発行)15,17面

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