ボーダレス・ジャパン、なぜ、社会問題を解決しながら儲かるのか?

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ボーダレス・ジャパン、なぜ、社会問題を解決しながら儲かるのか?

2015年08月28日

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相場の4倍で買取る子供服店

貧困や差別など社会問題を解決するソーシャルビジネス。この分野で成功事例を見せてくれるのがボーダレス・ジャパン(東京都新宿区) だ。課題を解決しながら「儲ける」ことを信条とする同社が7月に、環境問題に取り組むべくリサイクル子供服事業を開始した。「従来リサイクル店の3~4倍の高値買取り」を絶対前提に据えた店の全容を探る。

ボーダレスジャパンは7月20日、福岡のショッピングセンター内に「POST&POST (以下、P&P)」という70坪のリサイクル子ども服店をオープンした。

打ちっぱなしのコンクリ床に木目調の什器。お洒落な空間に単価700〜800円の子ども古着が並んでいる。月販の目標は400万円だ。

同店が挑むのは、従来リユースのプライスゾーンの外、だ。同社の調査によると、リサイクル子ども服店の多くの買値設定は売値の10%程度。しかしこれをP&Pは30〜40%にセットした。

「思い入れのある服を10円20円で売り払うなら持っておくというのが多くの主婦のマインド。そのためタンスの肥やしになっている。これを解決するには、高く買い取るという前提から始めないといけないと気付いたんです」(鈴木副会長)

ソーシャルビジネスを行う同社のやり方はいつもそうだ。解決すべき課題があるから、その解決をゴールに据え、逆算してビジネスモデルをつくる。

店の雰囲気は価格決める要素

P&Pのテーマは環境負荷を下げること。だからブランドや状態を選り好みしない。ユニクロの古着でも買い取る。だが、いったいどうやって高価買取を実現するのだろうか。

「表の施策としてはセンスの高いセレクトショップっぽい店にしました。店の雰囲気は価格を決める重要な要素。商品を高く売れるよう徹底的にブランディングします」(鈴木副会長)

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374号(2015/08/25発行16面

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