TMコミュニケーションサービス、中古+寄付で国際的アワード受賞

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TMコミュニケーションサービス、中古+寄付で国際的アワード受賞

2015年10月22日

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買取専門店チェーン「おたからや」に加盟し、東京・目黒区で2店を運営するTMコミュニケーションサービス(東京都目黒区、以下TMCS)が、国際的ビジネスアワードのスティービー賞金賞を受賞した。60ヵ国、3700社の中から選ばれるという快挙だ。評価されたのはリユースと寄付を絡めた「お宝エイド」というソーシャルビジネスプログラム。超競争の買取り市場で、別角度から切り込む視点が参考になりそうだ。

スティービー賞とは:ビジネス界のアカデミー賞と称する人もいるアワード。米国ワシントンD.C.郊外に拠点を置く、ザ・スティービーアワードが主催。過去にはソニーやファーストリテイリングなどが受賞している。TMコミュニケーションサービスはPR―非営利資金調達部門で金賞を受賞した。

広告費ゼロで年1億円買取り

おたからや目黒山手通り店には、広告をせずに届く買取り品が月間300〜500件ある(金額ベースで今期1億円の見込み)。

これを集めているのは、同社が提携する52のNPOだ。こうした団体は多い所では1万人以上の支援者を抱えている。「お金の寄付」「ボランティア労働力」の呼びかけに追加して、「家の中の不要品寄付」を選択肢として追加してもらった。

買取り品を集めるための呼びかけをNPOが行い、査定や仕分け、換金をTMCSが行うという協働パッケージをつくったのだ。同社はこれを「お宝エイド」と名付けた。スティービー賞で金賞を受賞したのもこのプログラムだ。

このやり方だと広告費がかからないので、送料はTMCSが負担し買取り金額も10%上乗せし還元している。1年半前に開始したばかりだが、お宝エイド経由の買取りは、今や全体の20〜30%を占めるまでになった。

スティービー賞を受賞したことが話題になり、大規模なNPO・NGOからも問い合わせが入っている。この仕組みをさらに拡大させるために、同社は提携団体を増やすことに注力すると言う。

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377号(2015/10/10発行)20面

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