《注目の新ショップ》BOOK ROAD、無人古書店で人々が交流

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《注目の新ショップ》BOOK ROAD、無人古書店で人々が交流

2019年01月16日

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BOOK ROAD(東京都武蔵野市)

支払いはガチャガチャ
無人古書店で人々が交流

IMG_1500.jpg▲商店街の一角にある同店。目の前に公園もあり、人通りが多い。ガチャガチャを見たくて入ってくる子どももいるとか

三鷹駅から徒歩十数分。商店街の中に佇む無人の古書店「BOOK ROAD」。
ここには店員はおらず、お客はガチャガチャを回して本の代金を支払う。
無人なのに本を介して様々な人と人が交流する不思議な空間だ。


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▲店主の中西功さん。本も書店も好きだが、最初から最後まで本を読むことはほとんどない。「本は知らないことに気付くためのツールだと思っています」

「会社員をやりながら、しかも決済部分で他の店舗と違う面白いことをやりたいと考えた結果、無人販売に行き着きました」と話す店主の中西功さん。店を始める前、古書店30店に話しを聞きに行った。「店主にストレスに思うことを聞いたら、『お客が何も買わずに出ていくこと』という意見が印象的でした。お客も何も買わないと後ろめたさを感じる。でも、無人なら売る側も買う側も心理的ストレスがないだろうと考えました」。

さらに、ガチャガチャで支払い行為そのものを楽しくし、カプセルの中の袋は購入した証拠にもなるようにした。在庫は中西さんの蔵書1000冊からスタートし、買取はせず、お客が置いていってくれる寄付だけで5年間に2000冊が集まった。武蔵野美術大学が近いことから、学生がアート関係の本を寄付してくれることも多い。また、こうした無人店舗の仕組みそのものを"作品"として評価し、本は買わずに「この仕組みにお金を払います」と手紙が置いてあったこともあった。


「本当にお客様が作っているお店だと思います」(中西さん)。「今後は離島や山小屋などに同様の本屋を作っていきたい。本はネットで買えるけれども、目の前に本があると人と人との交流が生まれる。本を介してコミュニケーションが発生するような場になればいいと考えています」と中西さんは話している。

本の買い方を見てガチャを回す

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▲本の買い方を記したボード。自分で本の値段を見て、この分の料金を入れてガチャガチャを回す。カプセルの中には袋が入っていて、本を入れられる。上のガチャが300円、下が500円で、800円の本の場合は上下を1回ずつ回す。100円しか使えないが防犯の意味もあって、両替機は置いていない

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▲本棚とガチャガチャ以外に置いてあるのは、ベンチ代わりにもなる木箱。この中に寄付する本を置いていってくれるお客もいる。また、引っ越しシーズンにはダンボールで本が寄付されることもある。「以前、この中にすだちが入っていたこともありました」と中西さん


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▲店頭に並べているのは約400冊。以前は本棚いっぱいに並べていたが、商品補充をしていた時、お客から
「圧迫感がある」と言われ、余裕を持って置くように変えた。マンガと小説は置いていない。本の補充は週2回ほど行なっている


IMG_1578.jpg▲本の値段はほとんどが500円


IMG_1574.jpg▲自然と多くなった美術やデザイン、ものづくり関係の本。また、こうした本が良く売られている


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▲店舗の他にも、BOOK ROADの選書が置いてある武蔵野市のパティスリー エーケーラボ。喫茶コーナーの一角に本棚があり、中西さんセレクトの本が並んでいる。ここでは本の販売はしていない

●店舗データ
●オープン/2013年4月
●売り場面積/約2坪
●店頭在庫/古書約400冊(在庫は約3000冊)
●無人の古書店「BOOK ROAD」は会社員の中西功さんが社会実験の意味も込めてスタート。無人販売というユニークな取り組みが注目を集めている。

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第455号(2019/1/10発行)12面

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