《Sharing Economy》WHILL、施設に電動車椅子をレンタル 高齢者の集客狙う

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《Sharing Economy》WHILL、施設に電動車椅子をレンタル 高齢者の集客狙う

2019年06月05日

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次世代型電動車椅子「WHILL」の製造販売を行うWHILL(神奈川県横浜市)は4月22日、観光施設や遊園地、ショッピングモール、スポーツ施設、美術館などのレジャー施設向けに自社の車椅子の月額レンタルの提供を開始した。同製品を施設の回遊方法の一つと捉え、障害のある人々だけでなく、長距離の歩行が困難な高齢者への利用も促す。

同製品は、既存の車椅子になかった高い機能と美しいデザイン性を持つ。小回りと走破性を兼ね備え、段差や坂道でもスムーズに進むことができ、屋内の狭い場所での走行にも優れている。電気走行のため、環境への負荷も小さい。日本だけでなく、米国、欧州で実用化・販売されている。

ウィル1.jpg▲WHILL Model Cイメージ写真

「これまでも多くの施設に、車椅子が備品として用意されていた。ただ、介助者に押してもらうタイプがほとんど。利用者が遠慮し、行動範囲が狭まってしまうのではないかという懸念を持っていた。WHILLは単なる車椅子ではなく、電車やバスなどの交通機関を降りた後のわずかな距離や施設内、いわゆるラストワンマイルの乗り物として位置付けている。心理的なバリアでお出かけを諦めていた方々にも、再び楽しんでいただく機会を作りたい」(杉江理代表)。

ウィル2.jpg▲杉江理代表

月額費用は1台あたり2万3000円。傷害保険や動産総合保険、定期点検なども含まれている。サービス開始に先んじて、4月15日からテーマパーク「志摩スペイン村(三重県)」へ導入済み。今後、順次拡大していく予定。

第464号(2019/05/25発行)14面

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