《リユース探偵》中古スマホ市場の今 「SIMロック解除」「分離プラン」の影響を探る

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《リユース探偵》中古スマホ市場の今 「SIMロック解除」「分離プラン」の影響を探る

2019年11月19日

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18年8月、菅義偉内閣官房長官によるスマホ料金の「4割値下げの余地」発言を端緒に、1年で様変わりしたスマホ業界。大きな変化のひとつがSIMロック解除が義務化されたこと。もうひとつが、料金プランが端末と通信の料金を完全分離したプランに移行したことだ。これにより中古市場はどのような影響があるだろうか?

SIMロック解除と分離プランで中古需要は伸びる

P-1.jpgゲオモバイル 中古スマホ市場変革に期待を寄せる

ゲオホールディングス(愛知県名古屋市)が運営するゲオモバイルは、SIMロック解除義務化を概ね歓迎する姿勢だ。「SIMロック解除によって、中古スマホをキャリア問わず買取、販売できる」(マルチプロダクト商品部 ゼネラルマネージャー 富田浩計氏)

14年ごろに格安SIMが注目され、中古スマホの販売台数が一気に伸びた同社では、SIMロック解除義務化と、分離プランによる高性能スマホの価格上昇により、「ますます中古の売買流通量は増えるものと考えています」(富田氏)。

中古の需要が増える一方、スマホを長期に渡って利用する層も増えると見込む同社では、新端末の買取価格を高く設定し、全国的にWEBやTVの宣伝を行う等、店頭買取を強化していく姿勢だ。

キャッシュバック競争の頃に比べれば軽微

P-2.jpgドスパラ秋葉原別館は変化をあまり感じていない

ドスパラ(運営:サードウェーブ、東京都千代田区)は、かつての屋号を含めると37年にわたって秋葉原で電子機器を取り扱ってきた。今回のSIMロック解除義務化や分離プランには動じない。

秋葉原別館の佐々木廉店長は、「16年頃にスマホのキャッシュバック競争が過熱した。あのころはひっきりなしに電話が掛かり、未使用品が持ち込まれ、店内は常に待ちのお客がいた。その頃に比べると昨今は落ち着いている」とのこと。買取や販売よりも「シムフリー」と「シムロック」がどう違うかの問い合わせが増えているようだ。

P-A.jpgドスパラ秋葉原別館 佐々木廉店長

現在は競合店がまだ対応しないキャッシュレス決済でのポイント還元に一足早く対応し、中古販売価格の下がったiPhone7・8を中心に販売を行っている。

「メリットだけではない」
海外へ流通促進か

オンライン上で中古端末の販売とサブスクを行う、今年2月設立のBelong(東京都港区)は、「必ずしも中古に良いだけではない」(清水剛志COO)と慎重だ。

P-B.jpgBelong 清水剛志COO

SIMロック端末は、例えるならガソリンスタンドが販売する、自社のガソリンしか給油できない車。そのためSIMロック端末は国内でのみ再販価値を持っていた。SIMロック解除が義務化されることで、海外流通を促進する可能性もある。

「画面の大きなスマホは海外の人気が強く、海外中古事業者の価格の方が、国内よりも買取価格が高いケースもある」(清水氏)


分離プランによる新品価格高騰と、SIMロック解除義務化で中古スマホが扱いやすくなることで、今後徐々に中古スマホ市場は活性化する風向きだ。しかし海外バイヤーの参入による価格の変動はリスクとしておさえておきたい。特にiPhoneは世界的に人気で、対応周波数も多い。最新と型落ちモデルの性能差が徐々に減少している現状に加えて、分離プランで新品価格が大幅上昇した昨今、中古iPhoneの需要増はほぼ間違いないだろう。

 

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