「Reuse×Tech Conference for 2024」4年ぶりリアル開催に747人が参加

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「Reuse×Tech Conference」

「Reuse×Tech Conference for 2024」4年ぶりリアル開催に747人が参加

2023年10月22日

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ReuseTeck conference

本紙が10月3日・4日に東京・日本橋で開催した「Reuse×Tech Conference for 2024」にリユース事業者ら747人が参加し、賑わいを見せた。業界をリードする経営者らがセミナーやパネルセッションを繰り広げた。飛躍に向けたヒントを探る2日間となった。

リユース事業者ら飛躍に向けたヒント探る

Reuse×Tech Conference 「リユース市場の未来を語ろう!課題と成長機会を探る」をテーマに、コメ兵HD、ゲオHD、楽天G、近畿大学からスピーカーを招きパネルセッションを繰り広げた「リユース市場の未来を語ろう!課題と成長機会を探る」をテーマに、コメ兵HD、ゲオHD、楽天G、近畿大学からスピーカーを招きパネルセッションを繰り広げた

リユース事業者のテクノロジー活用を応援するイベント、「Reuse×Tech Conference」は今回で5回目。過去3回はオンライン開催で、リアルでは2019年以来2回目だった。

2日間の参加者数は747人。久しぶりに多くの同業者が一堂に会する機会となった。直接顔を合わせてセミナーや展示会に参加できる喜びの声が各所から聞かれた。

今回は全40にわたり、セミナーやパネルセッションを開いた。

東海や関西などでリユース店を展開する買取王国から、嶋本匡能社長が登壇した。近年はファミリー層向けの店舗改装を試みていたが、実を結ばなかったことから改めて自社の強みを見直し、男性向けの商材を強化。店舗拡張で店舗販売を増やし、反対にEC比率を下げたことが功を奏した。顧客の来店理由をつくるために、個店ごとに専門商材の強みを持たせた「狭属性一番化」戦略もハマりだしている。2023年2月期には、同社過去最高となる売上高を上げるまでに至った。

ReuseTeck conference 2023年2月期に過去最高となる売上高を上げた買取王国。自社の強みを見直し、リアル店舗での営業力強化に集中した戦略が功を奏した。「狭属性一番化」戦略についても語った2023年2月期に過去最高となる売上高を上げた買取王国。自社の強みを見直し、リアル店舗での営業力強化に集中した戦略が功を奏した。「狭属性一番化」戦略についても語った

シニア顧客を中心に着物などの出張買取サービスを展開するBuySell Technologiesから、今村雅幸取締役CTOが登壇。IT業界を経て同社にジョインしており、社内のDX推進分野においてリードしている。セミナーでは立ち見が出るほど、盛況だった。リユース事業者においても、2つのDX「Digital Transformation」「Developer Experience」が重要であることに触れた。

Reuse×Tech Conference 満員となり立ち見が出たセミナーも。BuySell Technologiesは、2つのDX「Digital Trans formation」「Developer Experience」の重要性などについて触れた満員となり立ち見が出たセミナーも。BuySell Technologiesは、2つのDX「Digital Trans formation」「Developer Experience」の重要性などについて触れた

2日目の最後に開いたパネルセッションでは、「リユース市場の未来を語ろう!課題と成長機会を探る」をテーマに、コメ兵ホールディングスの山内祐也氏、ゲオホールディングスの藤井和也氏、楽天グループの栄陽平氏、近畿大学の名渕浩史氏が登壇した。リユース市場が継続的に成長していくとの本紙の将来予測に対し、「中古品の拒否層」が一定数存在する中で本当に継続的成長が見込めるかどうか、あえて否定的な思考を持った上で皆で語り合った。

店舗出店などでは取り込めないでいる中古品拒否層に対しては、リユース事業者ではない第三者の企業やサービス、教育などが「寄り添う」ことでリーチできるのはないかなど意見が上がった。

ほか、お試しレンタルのレンティオ、無人古着店「SELFURUGI」のAVEND、一次流通の参入で話題を呼んだスノーピークサーキュレーションコア、訪日客殺到のブランド店「VINTAGE QOO TOKYO」のエイトなどが登壇した。

尚、本紙が推計する2022年のリユース市場規模は2.9兆円。2009年以降13年連続で拡大している。昨今の物価高やSDGs推進を背景に、追い風が吹いている。それでも、前出の通り中古品を利用することに懸念がある人や、リユースのサービスを使えないでいる人も一定数いる。こうした課題を解消し市場の底上げを図るにも、テクノロジーの活用が不可欠となっていきそうだ。

Solutions Exhibition

Solutions Exhibition リユース事業者向けのソリューションツールを紹介する展示会も。ECやPOSシステム、買取支援、査定など幅広いジャンルにわたり24社が出展した。

第570号(2023/10/25発行)14,15面

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