5月1日は「コインの日」と言われる。日本貨幣商協同組合が、語呂合わせから制定した。アンティークコインの王道は欧米コインだが、中国・欧米のコレクターのなかには、日本市場のコインを求める層も存在する。今回、コイン専門店の近江屋(茨城県結城市)清水昇社長に、自社で買い取りたい日本のコインを訊いた。
日本の珍コイン
買いたいのはこれだ
コイン業界は盛り上がりを見せる。アンティークコインギャラリア(東京都港区)は22年における国内主要コインオークションの落札額が19年の約2倍となる79億円に達したとする。コイン商材を強みとする買取フランチャイズ店も現れた。
盛り上がりの背景には金相場の高騰があり、また日本人コレクターの高齢化に伴うコインの放出という側面もある。
近江屋はコインのBtoB取引きを強みに、設立3年で、今期売上高15億~20億円の着地を見込む成長企業だ。買取専門店などからLINE査定を軸にコインを買い取る。同社の清水昇社長は「買い取りたいランキング」を下記のように挙げる。
まず5位は、ドラゴンコイン。コインに竜が刻印された戦前期のコインが当てはまる。5銭から旧1円まで幅広く竜の図柄があり、業者間では「竜50銭銀貨」「竜20銭銀貨」などと呼ばれる。
第582号(2024/04/25発行)11面