リユース企業で働く「若手社員」は、日々どのようにステップアップしていったのか。未来のリユース業界を担う、新人社員のリアルな成長物語を紹介する。今回はブランド品の売買を行うSTAYGOLD(東京都渋谷区)に勤める、松下未侑さんの物語をお届けする。
後悔が気づかせた信頼の本質
「人の役に立ちたい」が原点
入社理由は買取店の利用
STAYGOLD
松下未侑さん
23歳。2023年にSTAYGOLDへ入社し、ブラリバ渋谷店で勤務。同年に心斎橋店へ異動となり、今年3月からは同店の店長に就任している。ファッションが好きで、海外のブランドに詳しい。
入社3年目の松下未侑さんは現在、STAYGOLDが運営する買取店「ブランドリバリュー心斎橋店」で店長を務めている。リユース業界に就職したのは、学生時代に利用した買取店での経験がもとになっている。
学生時代はファッションに関する経営学を学んでいたという松下さん。大学生の頃、洋服集めに力を入れており、資金集めに苦戦したことがあった。そこで、思い切って買取店にブランドバッグを持って行ったという。「買取店は敷居が高いイメージで、緊張しながらお店を訪れました。すると、バイヤーさんが商品の価値が高い時期などを、丁寧に説明してくれて。親身に話をしてくれるのが嬉しかったです」。この出来事が心に残り、リユースを通して人の役に立つ仕事がしたいと考えるようになった。
現在は、接客業務と後輩社員の教育を担っている。働く上で大切にしているのは「お客様との信頼関係を築くこと」。たとえば売却のタイミングについて、市場動向を鑑みた上で「今は売らない方が良いかもしれません」と、あえて買い取りを勧めないケースがある。「その場では成約しなくても、売るべきタイミングが来た時に『あの人にお願いしたい』と思い出してもらえる存在であることを、第一に考えています」
第607号(2025/05/10発行)16面