買取店FC、接戦の首位攻防戦
2025年08月26日
買取専門店の出店ラッシュが近年著しい。金相場の高騰を背景とした集客面の追い風を受け、各社とも出店数を伸ばしている。最も勢いがあるのが、「買取大吉」を運営するエンパワーだ。買取専門店の店舗数が増え、飽和状態が叫ばれるなか、好立地の出店場所が限られる点を突いた新たなFC企業も続々と登場してきている。
「買取大吉」年600店出店し「おたからや」猛追
買取大吉は認知で優位
TVCM当たり
長年、買取専門店の店舗数トップを独走してきたいーふらんが運営する「おたからや」。これを脅かしているのが「買取大吉」を運営するエンパワーだ。本紙調査によると、同社はこの1年間で約600店の出店を行い、トップに肉薄する大接戦を繰り広げている。このペースで出店を続けた場合、来年には2000店を超えることになり、首位の座が入れ替わることになりそうだ。
「買取大吉」は、タレントのIKKOさんを起用したTVCMが当たり、全国的な知名度を急速に高めている。「子供がCMを真似するくらい、浸透してきている」と業界内でも話題になるほどマーケティング施策が当たっている。この影響により来店客数が増加。新規加盟による出店に加え、既存加盟店の出店が大きく伸び大量出店につながっている。
中堅は混戦模様だ。「EcoRing」の306店を先頭に、MTCが運営する「売るナビ」が283店、チケットの「大黒屋」が273店、バイセルグループのフォーナインが運営する「WAKABA」が259店(昨年12月末時点)で第2集団を形成する。これに続くのが、トリアイナが運営する「こやし屋」の190店、「さすがや」の108店だ。ベストバイの「キングラム」とコメ兵グループのK-ブランドオフが運営する「BRAND OFF」がそれぞれ70店台で続く。
第614号(2025/08/25発行)28面