
リユース企業で働く「若手社員」は、日々どのようにステップアップしていったのか。未来のリユース業界を担う、新人社員のリアルな成長物語を紹介する。今回は質たからや(東京都立川市)に勤める、髙橋亮さんの物語をお届けする。
前職はカジュアル接客。ギャップに戸惑う
「査定額は適正?」
お客から指摘を受けた
質たからや
髙橋 亮さん
26歳。大阪出身で、プライベートの事情から上京した。もともと身近に質店があり、服やファッションにも関心が強かったことから業界に興味を持ち、転職を決意。2024年9月に入社し、現在はシャネル、エルメス、ロックスなどのブランドを得意としている。
立川市の「質たからや」で働く髙橋亮さんは、現在入社2年目。店では数少ない若手スタッフとして業務にあたる。前職はスポーツジムの受付で業界は未経験だったが、「ブランド査定が仕事」と自己紹介をしてみたいと転職。だが、慣れないデスクワークや接客作法の違いにギャップを感じ、入社後しばらくは戸惑う日々が続いた。「前職はカジュアル接客でしたが、当店は顧客満足を重視します。敬語の使い方など基本的な社会人マナーを学び直すところからのスタートでした」と髙橋さんは振り返る。
入社して数ヶ月後、顧客から「提示額が適正ではないのでは」との指摘を受けた。査定金額に誤りはなかったが、「『これくらいになります』とだけ伝えてしまい、金額の裏付けが十分に伝わっていなかった。データを示し、素材や相場動向など根拠を一つずつ説明することで、はじめてお客様は納得してくださると学びました」
第621号(2025/12/10発行)14面


