お酒の取扱に必要な免許は?ECなら『通信販売酒類小売業免許』

検索

お酒の取扱に必要な免許は?ECなら『通信販売酒類小売業免許』

2017年02月24日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「お酒買い取ります」という文字が、リユース店のチラシやネット上に増えてきた。お酒の買取販売を行うためには免許が必要だが、いったいどんな免許が必要なのか。詳細をまとめた。
(監修:アクセス行政書士 大浦智幸氏)

酒類取扱いの管轄は税務署で関連免許も複数あるが、リユース店がまずおさえておきたいのは「酒類小売業免許」だ。読んで字のごとくお酒を小売りするための免許。買い取るだけなら特に免許は必要ではないが、売るために必要となる。

酒類小売業免許には3つの種類があるが、リユース店が取得すべきは「一般酒類小売業免許」と「通信販売酒類小売業免許」だ。

それぞれの特長を詳しく説明する。

店頭で買い取ったお酒を販売するなら、『一般酒類小売業免許』を取得すればいい。店頭でビールや洋酒など全品目の酒類が販売できるようになる。同一県内なら、通販も可能。ただし原則、販売店ごとに免許を受ける必要がある。

リユース店がお酒を販売するには販路ごとに免許が必要

国産酒売れない?

『通信販売酒類小売業免許』は、お酒をネットやカタログ経由で通販で小売りするための免許だ。大浦氏によると、「ネットオークションでお酒を販売したいというリユース店が多いため、最近はこの取得代行依頼が多い」と言う。

注意しなければならないのは、実現性から見るとネット販売できるのは「輸入酒」のみである点だ。

どういうことか。国産酒はまず、前会計年度の酒類の品目ごとの課税移出数量が3000キロℓを超える大手メーカーの商品は法律でネット通販が禁じられている。つまり、アサヒ、サッポロ、サントリー、キリンなどは取り扱えない。それ以下の中小メーカーのもの――地酒や国内の小さなワイナリーのワイン等――は禁じられていないが、国産メーカーのいずれかから、「3000キロℓ未満である」という証明書を発行してもらわなければならない。独自のツテでどこかのメーカーに証明書を発行してもらうことができればいいが、実際にはなかなか難しい。そのため、多くのリユース業者は国産酒をネット通販できないというわけだ。

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

409号(2017/02/10発行)24面

Page top
閉じる