カンボジアに総合リユース3店目 ― ベストバイ 福嶋進社長

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「インタビュー」

カンボジアに総合リユース3店目 ― ベストバイ 福嶋進社長

2016年03月21日

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関東でブランド市開始 ASEAN古着センター構想も

総合リユース「良品買館」を32店、ブランドリユース店「キングラム」を98店展開し、今期52億円の売上高を見込むベストバイ(大阪府茨木市)。同社は、カンボジアでのリユース店の展開に手応えをつかみ、3月中に3号店をオープンする予定だ。福嶋社長は「出口の追及」がリユース店成功の重要なファクターと考え、国内外でのオークションの開催などにも着手していくと話す。

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――2014年末に400坪の総合リユース店をカンボジアに出店されましたが、その後の進展はどうですか。

好調です。店舗家賃や人件費は安いのに、売り上げは国内店舗並みで推移しています。その後100坪の2号店も出して、ちょうど今3号店も準備しているところです。

――もともと、日本で売れない商品の販路として出店されたんでしたね。

はい、当社はなんでも買取りを行っていますが、集まってくる商品はピンキリです。売れ残りの商品がたまってしまうという課題があったので、再販価値があるものを海外で売ることにしました。総合リユースで新たな出口の開拓がうまくいったので、これからブランドリユース業態でも出口の追及をしていくつもりですよ。

100店の出口として古物市主催する

――どのような出口をつくりますか。

まずひとつは、市場主としてオークションをスタートする予定です。まだ確定ではありませんが、今期中にブランド品・時計・ジュエリーの平場の市場を主催します。

――ブランド系の市場は、すでにかなり出揃っている感もありますが。

当社としてはブランドリサイクル店がFC含めて約100店あるので、出口をたくさん持つ意味でやらない手はないよね、と思っています。トライ&エラーでひとまず始めてみるつもりです。場所も、本当は大阪でこじんまりやろうと思ったんですけど、我々だけでバイヤーを呼ぶ力はまだ無いので、ついで寄りしてもらえる関東で開催する運びになっています。

――ベストバイさんがブランド市場を開催するとは、ニュースですね。

出口の追及が成功の大きな要因になると思うので、小売りより売却額は安いけど、ネットや業者販売より高く売れて回転率の高い市場には注目しています。それと、もうひとつの出口として総合リユースと同じく海外への出店も構想していますよ。

――どこの国ですか?

まだASEANのどこかと言うに留めておきます。実際、まだ会社として開発費を投じている段階ではありません。来期、秋以降のプロジェクトになると思いますが、キングラムにも売るための店舗が海外にいるよね、という話になっています。

古着仕分けすれば80%再流通できる?

――海外での展開に積極的ですね。

実はASEANでは、古着に関しても仕組みをつくる予定です。

――どんな仕組みですか。

日本で売れないアパレルを集めて仕分けする1000〜2000坪の基地をつくるんです。集めるのは自社の売れない古着だけでなく、競合のリユース店やアパレルメーカーのキャリー品まで広げるつもりです。

会社概要
会社名 株式会社ベストバイ
代表取締役 福嶋 進
本社所在地 大阪府茨木市上郡1-4-14
本部所在地 大阪府大阪市中央区城見1-2-27クリスタルタワー10F
東京支社所在地 東京都台東区浅草橋3-18-1
資本金 6,500万円
設立 平成15年5月
主たる業務 総合リサイクル事業、衣料リサイクル事業、ブランド・貴金属リサイクル事業、ネット販売事業、フランチャイズ事業、トランクルーム事業
従業員 390名

プロフィール
1957年 6月生まれ。愛媛県今治市大三島町出身
1975年 愛媛県立今治北高校卒業
1983年 米サドルバックカレッジ卒業
1985年 アパレル小売店「福嶋屋」を店舗展開。2003年ベストバイを設立し、代表取締役社長に就任、現在に至る。現在の趣味はマラソン、トライアスロン、バイク(ハーレー・ダビッドソン) など

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387号(2016/3/10発行)7面

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