ゲオ「都市の高所得者から買取り」

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ゲオ「都市の高所得者から買取り」

2018年01月24日

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低コストで商品調達力上げる

戸越銀座にあるセカンドストリート買取専門店の外観戸越銀座にあるセカンドストリート買取専門店の外観

新しい形の「買取専門店」が出てきている。ゲオ(愛知県名古屋市)は、総合リユース店や古着店「セカンドストリート」をこれまで中型・大型店舗で出店してきた。しかし、2016年に初めての「買取専門店」をオープン。現在4店を展開している。金プラチナを中心とした既存の買取専門店ではなく、小売りの強い企業が買取りに特化した店を出す「買取専門店2・0」とも言える現象が起こっている。

買取専門店2.0

「買取りの数は店の周辺人口に左右される。都市部に出店して、多くの人にアプローチしようと考えています。都市部には高所得者も多いので、高額品の買取りを獲得できると考えています」(リユース事業部 リユース店舗企画課 方山明人氏)

ゲオの店舗の多くが、郊外で150坪〜200坪の中・大型店だ。だが、『セカンドストリート買取専門店』は、最大の東京・戸越銀座店で14坪、最小の神戸岡本店で8坪と超小型。都市部でも容易に出店候補地を見つけることができるし、出店コストも大幅に抑えられる。

具体的な数は決めていないが、「とにかく、買取窓口を増やしていきたい」と話す。

フリマアプリとの取り合いも見据え

背景には、商品調達のための買取り競争激化がある。リユース業は、売上げを伸ばすためには買取り量を絶対的に増やす必要がある。リアルの競合店はもちろん、宅配買取りとも競わなければならない。加えて最近登場したのが「フリマアプリ」だ。現時点では、「売上がこのところ10%ペースで伸びており、それほど影響はない」と言うが、数年先には脅威になると予測する。将来を見据えて、先手で買取り専門店を出店し商品調達を強化している。

ブランドオフは+取り寄せ機能

中古ブランドのブランドオフ(石川県金沢市)も、FC店を通してイオンの中に「買取りと取り寄せ」のための店舗を試験的に出店している。昨年10月の時点で4店舗となった。店舗のサイズはいずれも10〜15坪程度。

同社の場合は、オムニチャネルをメイン目的としている。ネットで商品を見て、店舗に取り寄せて実物を見て購入できるようにしたのだ。同社のネット販売の平均単価は3万円だが、取り寄せてから購入する場合は平均単価が15万円に跳ね上がると言う。実物が見えない怖さを払拭した。

同社の従来のやり方は広い売り場に大量の在庫を置いておくモデル。だが今、低コストで小型の買取専門店に、取り寄せの機能を付け足した新モデルを構築しようとしている。

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431号(2018/01/10発行)28面

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