好調のブランドリユース市場で 大黒屋HD1人負けの理由とは?

検索

好調のブランドリユース市場で 大黒屋HD1人負けの理由とは?

2023年06月09日

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ブランドリユースが好調だ。上場企業のコメ兵HDやバリュエンスHDが2割以上の増収で推移する一方で、大黒屋HDは3割近い大幅な減収になっている。なぜ大黒屋HDだけが1人負けに陥っているのか?かつて関東の中古ブランド店と言えば「大黒屋」とも言わしめた名門企業が凋落した要因を分析した。

3割近い減収
店舗売上大幅減

大黒屋HD 大黒屋渋谷店大黒屋渋谷店

まずはブランドリユース各社の直近の業績を確認していこう(グラフ(1)参照)。最大手コメ兵HDの23年3月期末の売上高は前期比21.0%増の861.1億円、バリュエンスHDの同年8月期第2四半期(3月)までの売上高は前年同期比28.8%増で推移しており、両社とも好調であることがうかがえる。

一方で大黒屋HDの23年3月期の売上高は前期比28.4%減の124.5億円と3割近い減収となっている。ちなみにこの前の期は37.9%増と大幅な増収だったことを鑑みると異常な落ち込みだ(グラフ(2)参照)。

売上セグメント別に減収要因を探ると、主力の店舗売上が前期比44.6%減と落ち込みが大きい。また、ネット販売も15.9%減と小売りが厳しかったことが分かる。ただ、ブランドリユースの市場環境において小売りが厳しかったかというと、そうとも言い切れない。コメ兵HDの小売り売上は前期比19.5%増と伸びているためだ。

有料会員登録で記事全文がお読みいただけます

第561号(2023/06/10発行)11面

Page top
閉じる