中古スマホのイオシス 法人依存せず年商160億円
2025年05月15日
買取力が成長の鍵
中古スマホの売買などを行うイオシス(大阪府大阪市)。同社はこの数年15~20%ペースで売上高を伸ばし、2025年3月期の売上高は160億円となった。成長の源泉となっているのが、消費者から集めた潤沢な在庫だ。キャリアが下取りを行い、大手も参戦する中、なぜ順調に商品を買い取れるのか?その秘訣は「おもしろさ」にありそうだ。中本直樹会長に聞く。
「けっこう安い」「けっこう高い」のキャッチフレーズが目立つイオシスの店舗外観
「リユースをおもしろく」
――売上が伸びていますね。商品力があると業界でも評判です。丸紅が 40%を出資していますが、商品調達を同社から行っているのでしょうか?
中本 いえ、仕入れ額のほとんどがコンシューマーからです。宅配買取や店頭買取りで集めています。長くやっているのでネット上でも知名度がありますし、実店舗を12店しっかり展開しているので分かりやすいと思います。買取センターには、行列ができるほどですよ。大量の在庫を集めようと思うと法人仕入れを向いてしまいがちですが、当社の目線が向いているのは個人。墨田区に550坪のリファービッシュセンターがあって、そこには宅配買取で山積みのスマホが届きます。そこで検品や再商品化を行っています。これをやり切ることができるのが、当社の強みです。
第608号(2025/05/25発行)15面