「大阪万博」"ミャク市"でリユース促進
2025年05月24日
2025年大阪・関西万博の閉幕後、会場に残される膨大な建設資材や備品。これらを廃棄せず、新たな価値として社会に還元しようという試みが始まっている。公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が運営するリユースプラットフォーム「万博サーキュラーマーケット ミャク市!(以下、ミャク市)」では、万博のパビリオンの移築や備品、資材などのオークション出品により、万博を通じて循環型社会の訴求を図る。
施設や資材のオークション
パビリオンは丸ごと移築
建材や備品なども再利用
ミャク市で出品している「ミャクミャク」のマンホール蓋
「ミャク市」で出品する物は、「施設(建物)」、「建材・設備機器」、「什器・備品」という3つのカテゴリーに分けられる。最も注目されるのが、パビリオン等の「施設(建物)」だ。解体して資材として再利用するのではなく、建物としての価値を維持したまま、新たな場所で活用する。
「建物丸ごとから、会場で使用された小さな備品まで、幅広いニーズに応えたいと考えています。特に、万博の象徴の一つである大屋根リングを構成する木材や、デザイン性の高いパビリオンの外装材などは、ユニークな活用方法を模索されている方々にぜひ注目してほしい」と、協会のリユース事業を担当する持続可能性局 参事の大林正樹氏は熱意を込めて語る。
現在は主に協会所有の資産が出品されているが、今後は海外パビリオンや出展企業にも出品を呼びかけていく予定だ。入札はウェブサイトを通じて行われる公募形式で、複数回の開催を計画している。
第608号(2025/05/25発行)24面