スニーカーやストリートウェアを扱い、月間600万人が利用するフリマアプリ「スニダン」を運営するSODA(東京都渋谷区)は、物流センター「スニダンベース」で取引を支える仕組みを整えている。同センターでは、日々数千点に及ぶ商品の入荷から出荷までの工程が行われる。また、精巧化する偽造品への対策として7月に研究所を新設。偽造品データを解析し鑑定士のスキル向上にも注力する。
最新技術で偽造品に対抗、研究所を新設
緻密な物流管理と監視
タグの縫製などチェック
7月に新設されたスニダン鑑定研究所
スニダンベースには、全国の出品者から連日大量の商品が届く。入荷した商品は同社が独自に開発した基幹システムによって一つひとつバーコードで管理され、開封、鑑定、梱包、出荷といった一連の流れを通じて追跡可能となっている。工程ごとの進捗はシステム上で可視化する。
さらに、作業はすべて監視カメラによって365日記録しており、紛失や取り違えなど万一のトラブルが発生した場合には、映像を基に速やかな原因究明と対応が可能だ。物流センターは単なる倉庫ではなく、取引の安全性を確保するための「検証の場」として機能している。
工程の中でも中核をなすのが真贋鑑定だ。スニーカー、アパレル、トレーディングカードなど、取り扱いカテゴリーごとに専門の鑑定士を配置し、日々判定業務にあたっている。鑑定士はタグの縫製やマークの形状、縫い目の間隔などをルーペで確認し、ブラックライトを使ってロゴのインクの反応を照合する。これらの作業は同社が独自に蓄積してきた膨大な偽造品データと照らし合わせながら進める。
第615号(2025/09/10発行)15面