《ブランド市場バイヤーに学べ2》関西と関東では使い方異なる

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「ブランド市場バイヤー 齋藤清の俺に学べ!」

《ブランド市場バイヤーに学べ2》関西と関東では使い方異なる

2014年10月25日

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ブランド市場バイヤー 齋藤清の俺に学べ!

第2回 符丁(ふちょう)

「センマイ!」「イチゴー!」「ジュッカンメ!!」市場に参加すると、こんな単語が次々と飛び交う場面があります。日常では聞き馴染みのない言葉ばかりですから、初めて参加する方は驚かれるかもしれません。これは「符丁」と呼ばれる、業界特有の金額を示す暗号のようなものです。競り方式の市場では、バイヤーがヤリを突く(買値を発声して入札すること) 際にこうした符丁で競りが進行することがあります。今回は、符丁について少し掘り下げてみたいと思います。

そもそも符丁が使われる理由は、競りの進行がスムーズに行えるためです。例えば冒頭に挙げた「センマイ」は1万2500円ないしは12万5000円といった、買値の頭3ケタが125の金額を意味します。金額をそのまま発声するよりもスピーディーにヤリを突けることから、好んで符丁を使われる方も多いです。ただし、基本的に符丁が使われるのは「平場」のみ、「大会」では符丁をNGとし、金額をはっきり明示するよう促す市場もあります。

関西と関東では使い方異なる

とはいえ、伝統ある市場や参加者の顔ぶれによっては大会でも符丁OKの場合もあります。符丁を全く知らずにそうした大会に参加しては、わけも分からず一度もヤリを突けずに終わってしまった...なんてことになりかねません。符丁は、覚えておいて損はないですよ。

よく使われる符丁の一例よく使われる符丁の一例

符丁をすべて書き出すとキリがないので、よく使われるものや面白いものを表にまとめてみました。ユニークな名称ばかりですよね(笑)。例えば、5のゾロ目で"テラ"と呼ばれる由来は、ゴーンゴーン(55) と鐘を鳴らす寺(テラ) から来ているそうです。

符丁を使うときの注意点は、「競り上がりによって金額のケタが変わっても符丁は同じ」こと。同じ「センマイ」でも、競りの開始金額が1万円なら1万2500円に、10万円なら12万5000円を意味するため、金額をきちんと聞いていないと大損することも。また、バシッと符丁を使ってヤリを突いたのに、あっさり競り負けるとちょっと格好悪かったりするので、よく考えて使いたいですね。

さらに、実は関西と関東で使われる符丁が違ったりします。上の表を見ると、符丁が示す金額は頭2ケタもしくは3ケタの数字で異なっているのが分かります。主に"2ケタは関西"、"3ケタは関東"でよく使われる符丁なんです(関西の市場でうっかり「ホンサン!」なんて勢いよくヤリを突くと、空気が読めていない人扱いされたりするので要注意!)。

そのほか、市場でオークショニア(会主) が使うユニークな符丁もあります。例として、直前の競りと同じ金額を示す「Same Price (セイムプライス)」や「青山通り(頭3ケタが246となる金額)」などなど。私がオークショニアを務めるRKグローバルオークションでも「チュッパー(頭2ケタが48となる金額)」が密かな流行となりつつあったり...。言葉は生き物、とよく言われるとおり、符丁にも時代の流れが映し出されているのかもしれませんね。

アールケイエンタープライズ 齋藤清齋藤 清(さいとう きよし)
株式会社アールケイエンタープライズ
執行役員 兼 オークション事業本部 本部長

Profile
グローバルトレードと共催する「RKグローバルオークション」のオークショニアを務めるとともに、日本国内はもとより海外でも買い付けを行う敏腕バイヤー。ブランド品リユース業界歴は20年余り。ゴルフとお酒を愛する憎めない人柄で、業界関係者との人脈も深い。

354号(2014/10/25発行)3面

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