《トップINTERVIEW》リンテリア 安部 健一 社長 ~蒔いた種実り、売上前年比4倍に~

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《トップINTERVIEW》リンテリア 安部 健一 社長 ~蒔いた種実り、売上前年比4倍に~

2018年07月05日

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・大塚家具子会社の中古家具店が好調
・2016年にグループ立て直しを目指して立ち上げ
・3年以内に15億円の売り上げを目指す


ートップINTERVIEWー

大塚家具の完全子会社として2015年に立ち上がったリンテリア(東京都江東区)。
現在業績赤字が続く大塚家具では、リンテリアを通して2016年より中古家具の買取・販売事業に参入するなど、立て直しを図っている。
グループとしては新品と中古事業を両輪で進める中、今回はリンテリアの安部健一社長に今後の方針を聞いた。

蒔いた種実り、売上前年比4倍
リンテリア(IDC大塚家具グループ)安部 健一 社長

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【会社データ】
社  名  リンテリア株式会社
代表取締役 安部 健一
設  立  2015年10月    
資 本 金  2000万円
本  社  東京都江東区有明3-6-11TFTビル5F
従業員数  58名(2017年12月現在)
売 上 高  3億9600万円(2017年12月期)
主要販売先 親会社 大塚家具アウトレット&リワー ス 3店舗

【社長プロフィール】
1973年生まれ(44歳)。東京都出身。1995年大学卒業 後、1996年㈱大塚家具入社。大型店舗にて販売営業お よび商品管理業務に従事した後、1998年に商品部商品 開発課に配属となり、2014年までバイヤー、商品企 画、店舗開設などに従事し、国内、海外の産地を廻 り、家具、トレンドを見る目を養う。2015年、営業本 部に配属となり、新規事業推進リーダーを担う中でリ ユースの本格事業化を検討。プロジェクトリーダーと して事業予測から事業計画の立案等を行い、リンテリ ア㈱を設立する。設立時より取締役事業部長として事 業全般を推進してきた。買取り事業の開始、オンライ ン査定システムの導入、EC販売を含め、提携を拡 大。事業拡大により創業当時5名であった社員数は2 年程度で50名を超える規模に成長。2017年10月より代 表取締役に就任。

――御社の事業内容を教えてください。

安部 基本的には個人や業者から、大塚家具の店舗やネットを通して入ってきた商品を当社が査定・買取りを行います。その後修理をし、大塚家具の店舗やネットでの小売り、業者への卸売りをします。

――実績は。

安部 当社は2015年10月に発足し、2016年度の売上が9750万円。2017年度の売上は3億9600万円で約4倍に成長しています。査定総点数は2016年10月から2018年4月まで5万点を超えました。

――成長の要因は。

安部 蒔いてきた種が実ってきたという感触です。親会社である大塚家具からの発信で認知を高め、商品を集めてきました。同時に、査定・修理ができるスタッフがもっと必要になったので増員しました。創業時は5人でスタートしましたが、2017年12月には50人にまで達しています。あとは商品の販路として、大塚家具の店舗以外に、強力なリユース店と提携しそちらに卸売りもしています。創業時の提携企業は2社でしたが、現在は8社に増やしています。

――今後の目標は。

安部 3年以内に売上15億円を目指しています。

――目標に向けて動いていく中で課題はありますか。

安部 売っていくための受け皿をもっと充実させる必要があります。先ほど査定総点数5万点と言いましたが、修理が難しいものや廃棄になるものを除くと約2・5万点。うち大塚家具の店舗で販売できているのは約1万点しかないんです。大塚家具ではアウトレット&リワースという中古家具の販売業態を有明・新宿・大阪でやっているのですが、そこで中古を出せる規模はまだ小さいです。

――今後も店頭での販売を広げていくということでしょうか。

安部 確かに家具の世界はまだまだリアルが強いです。しかし、発想の転換が必要だと思います。一度に多くの点数を見られるという点ではネットのほうが絶対いい。だから、当社ではネットでバンバン売っていき、滞留させない仕組みを作ろうと模索しています。

――ネットで家具を買うことに抵抗ある人もいると思います。どう対応していきますか。

安部 そこも確かに、お客様は「誰が使っていたのか?」「汚れはどれくらいか?」を不安に思うものです。じゃ、どうやってその不安を取り除くかと言うと、これは品質を保証するしかない。当社が目指しているのは、自動車で言う、レクサスなどの認定中古。いかに誰かが乗っていたかの跡を消して、安心につながるチェック済み項目を示せるかどうか。購入後の品質フォローも大切です。そこまでしないと家具は売れないと思っています。

――御社が提供する商品の特徴は。

安部 当社の売れ筋は、ソファやダイニング関係。これらは、一般の中古家具だと単価1万円前後と聞きますが、当社では8万円くらいです。リユースの循環はどんどん品質が落ちていくダウンサイクルですが、当社の場合は引取った後、5~10年使えるように構造・品質チェックをしています。大塚家具グループではリユース事業を「RE―WORTH(リワース)」と呼んでいます。正しい修理を施すことで価値を取り戻したり、価値を加えたりという考えに基づいています。

――低価格を打ち出す競合他社とはどのように戦っていきますか。

安部 当社の中古家具は、ニトリさんやイケアさんで提供する新品とほとんど同じくらいの価格帯に近づいています。これまで大塚家具の商品に対して「品質はいいけど高い」と抵抗のあった人にはぜひ、当社の中古を試してもらいたい。2017年度は、中古家具を買ったお客様のうちの半分以上が、同時に新品も一緒に買っているというデータがあります。予算に余裕が出て、色々買ってみたいという効果が生み出せていると思います。

セカンダリーがあってプライマリー活性

――大塚家具グループとして、大塚家具が御社に求めている役割は。

安部 当然買い替えを促し、新品売上に寄与することが求められています。2017年度は、下取り・買取りがきっかけでつながった売上は6億円くらいありましたが、まだまだ伸びしろはあると思います。セカンダリー(二次流通)の仕組みをつくらない限りはプライマリーは活性しない。だから信頼できるセカンダリーを作っていきます。あとは当社単体としても、急成長している中古市場の中の一プレイヤーとして成長していきたいです。

――「大塚家具が中古に乗り出した」という世の中の反響に対して、御社はどのように感じていますか。

安部 「家具大手の大塚家具がこれだけ中古をやっているのか」「時計や家電と違って、型番のない家具をどうやって査定するか?」などと、色々な業者さんから話を受けることがあり、インパクトはあるなと感じています。よその競合大手で中古を本格的にやっている所は聞いていません。当社でしかできないことだと思っています。

――なぜ御社だからできると思うのですか。

安部 目利きできる集団を抱えているからこそ、グループで中古事業に取り組めています。私も15年大塚家具の商品部に勤め、バイヤーとして国内外の産地を廻っていたように、経験やデータベースをグループ内で蓄えています。

今後は「古い・新しい」の価値観なくなる

――今後、中古市場はどのように変化していくと思いますか。

安部 これからは世間の価値観の中に「古い・新しい」の物差しではなく、「格好いいかどうか」「賢い買い方かどうか」の物差しが出てくると思います。家具も例えばアパレルと同じで、個性的な服を作ろうとしてもロットでは作れないから、馬鹿高くなってしまう。すると買える人って、一握りしかいなくなってしまう。じゃ、他の人はどうやってお洒落をするかとなったとき、比較的低価格の方を活かしつつも、ユニークなものを身に付けて差別化をすることで、それをステータスとする。家具においても、そういう未来がやってくると思います。

――C2Cサービスとの連携も視野に入れていると伺いましたが。

安部 例えばフリマアプリにおいて家具は、特に「安心」が保証される必要があると思います。プラスアルファで品質チェックするとか、修理を付けるとか、この辺りは当社の知識や技術が活かせるはず。ぜひそこはやっていきたいです。

【リンテリア】
2015年に大塚家具の完全子会社として設立された中古家具を扱う企業。資本金は2000万円で大塚家具が100%出資している。

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第442号(2018/06/25発行)9面

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