バンク、査定の上限額撤廃へ スマホ・ブランド品から開始

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バンク、査定の上限額撤廃へ スマホ・ブランド品から開始

2018年10月13日

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要約すると.ブルー.png

・即時買取アプリCASHが査定上限額の撤廃に動き出す
・中古ブランドアパレルのベクトルと提携
・提携でエルメス等のハイブランド品を高額買取可能に


1A画像.jpg▲バンクとベクトルで「あとでCASH」を共同運営する


バンク(東京都渋谷区)が運営する即時買取アプリ「CASH(キャッシュ)」が査定上限額の撤廃に動き出している。既に始めているスマホに加え、中古ブランドアパレルのベクトル(岡山県岡山市)と提携し、ブランド品でも開始した。査定額の表示は、従来の即時買取と査定後の買取という二重表示になるが、潜在的な需要がどの程度あるか即時買取の可能性を探りたい考えだ。

査定の上限額撤廃へ スマホ・ブランド品から開始

CASHは売りたい商品の画像をスマホで撮影すると即座に査定金額が提示され、商品を送る前に入金される買取アプリ。商品が異なったり、届かないリスクヘッジとして1商品あたりの査定額上限を2万円に制限してきた。


新たに始めた「あとでCASH」は、商品を先に送り、査定後に入金される仕組み。この場合の最終的な査定額は現物査定後となるため、即時買取と比べて高価買取が行えるようになる。今回、ベクトルと提携したことで、エルメス等のブランド品を高額買取できるようになる。ただ、現物査定後の振込みとなるため一般的な宅配買取と大差はない。


CASHの売りである「即時買取」のイメージとは離れた印象だが、光本勇介代表は「自動買取の可能性を拡げるチャレンジの一つ」と位置付ける。光本代表は国内でダウンロード数7000万を数えるメルカリを例に挙げ、リユース市場の可能性に期待する。会員数、買取額など具体的な数字は非開示だが、「うちはまだまだその数に届いていない。まずはメルカリで見えている層にCASHというサービスを知ってもらうことが先決」と話す。


広告を打たずに運営を続けてきたCASHだが、今後はテレビCMなどのマス・マーケティングを展開し一気に規模を拡大する計画があると言う。そこへ向けてより満足度の高いサービス体制を整えておきたい考えで、今回の提携もそのための取り組みの一つ。「まずはバーを取って、そこからどこまで即時買取で対応出来得るのか検証を進めていく」(光本代表)。


9月上旬に中古車販売のネクステージと提携して中古車の買取を開始するなど、取り扱い商材の拡大を進めている。並行して販売チャネルの拡充も実施。オークファンの会員向けに買取品を販売する取り組みも明らかになっている。半数が個人事業主という同会員向けの商品提供は、「これまでの大口顧客に限らなくなるという意味ではシンボリックな取り組み」になると高田加奈子取締役は話す。

第449号(2018/010/10発行)1面

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