三味線ドットLINK、不要な三味線の引取り本格化

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三味線ドットLINK、不要な三味線の引取り本格化

2019年01月26日

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2B_3.png▲三味線ドットLINKのHP

不要な三味線の引取り本格化
遺品整理業者との協業も視野

三味線のリサイクル を行う三味線ドットLINK(千葉県松戸市)は12月11日、不要になった三味線の引取り事業を本格的に開始した。使われていない三味線と新しい奏者を結びつけ、三味線文化を普及させる。今後は遺品整理業者などとも協業し、取扱い数を増加させたい考えだ。同社は三味線の種類や状態に合わせ、対象物を無償~3000円程度で買い取る。これまで引取った三味線は30棹程度。浪曲三味線や義太夫三味線などが多いが、人気が高い津軽三味線は更に高額で引取る。

引取り方法は、首都圏は出張料不要で同社が直接訪問。地方は宅配での引取りも可能だ。送料は、三味線の状態が良い場合は同社が負担する。依頼人の多くは、三味線を弾かなくなった高齢者や、その家族。同社の日高ぜんた代表は、「演奏されていた方の心情を想うと、捨てるに捨てられない方が多くいらっしゃいます。そのため、引取りに伺うと感謝されることが多いですね」と話す。

引き取った三味線は販売、もしくは譲渡する。販売価格は、1万~3万円程度。新品の三味線は、安価なものでも大体5万~7万円かかる。日高氏によると、三味線は年月が経つごとに色合いに深みが出るため、新品よりも価値が高い中古品も多い。買い手は、中高生や高齢者、外国人など多岐に渡る。今後、より三味線文化を広めるため、講演会やショールームの開催も計画するという。

引取り事業本格化に伴い、今後は遺品整理業者などからの引き取りも積極的に行いたい考え。「三味線は湿気に弱いため、皮が破れることはよくあります。そういったものは、ゴミとして扱われることも多いはず。そのような三味線を拾い上げ、次世代の奏者につなげていきたいですね」(日高氏)

2B_1.JPG▲日高ぜんた氏

第456号(2019/01/25発行)2面

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