《全国ダーツの旅☆埼玉県》古着衛門、月数万円の古着買い続けた常連客
2019年03月24日
リサイクル通信 全国ダーツの旅
~埼玉県 編~
ダーツの矢がささったエリアのリサイクルショップに取材するコーナー
頑張っている若い人応援したいと
月数万円の古着買い続けた常連客
古着衛門(埼玉県足立郡)は均一価格販売を行う古着店だ。同店には全国から業者も買い付けに来るが、2011年の開業当初、客足はまばらだった。そんな中、オープン当初から月に何度も足を運び、毎回何千円も購入する60代の女性客がいた。近所で肉屋をやっているという。女性客の買物は月にすると数万円相当になった。
同店は薄着トップス均一300円、ワンピース均一600円という価格帯で、一人で着られる量ではない。森谷勇人代表が「そんなに大量の服をどうされているのですか?」と訊くと、身内や友だちなどにプレゼントしているという。「『私、若い人が頑張っているのを見ると、応援したくなるのよ!』とおっしゃるんです。当時私は35歳で、ちょうどお客様の息子くらいの年齢でした。自営業の大変さがわかっているから、応援して下さったのでしょう」
やがて口コミが広がり、利益が出るようになると、森谷代表は自宅用から贈答用、店のバーベキュー大会まで、肉が必要な時は必ずそのお客の店で買うようになった。「恩人だと思っています。私は元化粧品会社の研究者だったのですが、その頃は外部の人との接触は皆無でした。今は対面販売でお客様からの声援をダイレクトに受け、日々幸せを感じています」
第459号(2019/03/10発行)17面