JRCA、フィリピンで古物市を開催 

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JRCA、フィリピンで古物市を開催 

2019年09月25日

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「フィリピン JRCA FUJISHIRO オークション」がこのほど正式発足した。リユース業界団体JRCA(ジャパン・リサイクル・アソシエーション)副代表理事・藤田惇氏が代表を務めるフジシロ工業(神奈川県高座郡)が当面運営を担う。現在外部の荷も受け付けている。

1-B-2.jpg▲JRCA 江川健次郎代表理事

フィリピンのサンタロサ市で毎日曜、現地業者や消費者に古物市場を展開。主に日本の中古家具や食器など雑貨を競る。サプライヤーは、輸送費や現地での仕分け作業費、落札額15%の手数料を、出来高から差し引かれ送金される。実際の出来高の約半分が手取りの目安になるという。

1-B-1.jpg▲フィリピンで日本の中古品を競る

フジシロ工業は同市場を正式に立ち上げるまで準備に5年をかけた。これまで現地の既存市場で横行していたという、落札記録のごまかしや入金遅延、出品物の盗難など不正の防止に向けた仕組み作りを調整していた。

また同社はこの間、他所の現地市場に40ftコンテナに入れた荷を毎月1本輸送し、都度手取り額で180万円程を上げてきた。そこでの相場観や売れ筋を今回の自社市場のベースに充てている。

今回の正式発足の前は、フジシロ工業とJRCA代表理事・江川健次郎氏が代表を務めるウイルパワー(岡山県倉敷市)が、都度40ftコンテナ1本ずつ持ち寄るなど商材を供給していた。7月に行った競りでは1回で全体出来高400万円程を上げたという。オペレーション整備を終えたこのタイミングで外部の荷を受け付けるに至った。

江川代表理事は「JRCAがプライスリーダーとなりながら、サプライヤーと共に貿易の在り方を協議していければ」と話す。2年後をめどに、市場運営の主体をフジシロ工業からJRCAに完全移行する考え。

第472号(2019/09/25発行)1面

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